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OTAやGooglemapへの評価・口コミをゲストにお願いしよう!【地方の観光事業者が取り組むべきこと#007】

第7回のテーマは、「OTAやGooglemapへの評価・口コミをゲストにお願いしよう!」です。

観光業の宿泊・飲食・体験等は、国内客向けだと楽天やじゃらん、海外客向けだとViator(ビアター)やGetYourGuide、Booking.comなどのOTA(「Online Travel Agency」の頭文字をとった略語で、オンラインだけで旅行手配を完結させる旅行会社)の評価や口コミを見て、予約される方が多いと思います。

OTAをチェックするポイントとしては、「5段階評価はどうか。」「それなりに口コミの数があり評価も高いか。」「悪い口コミは許容できるレベルのものか。」「悪い口コミに対して対応がなされているか。」などがあると思います。

今回は、観光事業者のOTA等の口コミを活用した誘客について、掘り下げたいと思います。


1.評価・口コミが重要な理由

OTA等の評価・口コミが重要な理由は、ホテル等の自社サイトより、評価を信頼できると考えている人が多い点にあります。自社サイトは、当然、ゲストに選んでもらうために、良い面の発信が中心となりますが、OTAの場合は、第三者となる一般のゲストの正直な感想が書いてあるので、より「信頼できる」と考える人が多い傾向にあります。
また、旅行に関するホテルや食事、アクティビティは、年に何度も体験できないため、極力失敗したくないという心理も働きます。

2.体験事業者にとって口コミはさらに重要

アクティビティを提供する体験事業者にとって、口コミはさらに重要です。宿泊や飲食は、一度、気に入ってもらえると、リピートしてもらえる可能性が比較的高い業種です。失敗を恐れ、毎回、同じホテルを選ぶ方も多いと思います。一方、シーカヤックや陶芸、ガイド付き食べ歩きツアーなどのアクティビティは、リピーターの割合が少なく、5段階評価や口コミを頼りに、新規客を獲得していく必要があります。

特に、訪日頻度が低い欧米豪をターゲットにしているアクティビティは、さらに新規客の割合が高くなります。

そうなると、OTAでの評価・口コミがビジネスを軌道に乗せる上で、大きなウェイトを占めることになります。

3.評価・口コミをゲストにお願いしよう

私は、DMO(観光地域づくり法人)の仕事で、実際にアクティビティを体験したり、宿泊、飲食、体験事業者の方と意見交換をしていますが、評価・口コミを多く獲得している事業者は、かなりの確率でゲストに口コミ等をお願いしています。

インバウンド向けのガイド付きツアーの場合は、ツアー終了時にガイドが、口コミサイトのQRコード付きカードを全てのゲストに手渡しし「このツアーを気に入ってもらえたら、ファイブスター(最高評価)とコメントをお願いします。」と伝えています。

ゲストにとって、旅ナカでの口コミの記入は面倒なことですし、実際に口コミを記入してもらうまでには、様々なハードルがあります。

ハードルとしては、「口コミを書くページ(URL)を見つけられない。」「口コミにガイドの名前を入れたいが名前を忘れた。」「口コミに書く文章が思いつかない。」「後から書こうと思っていたが、書くのを忘れた。」などがあります。

そのため、ツアー終了時に、口コミを促すカードをゲストに手渡ししつつ、口コミのお願いをすることが重要になります。
また、後日、ツアー参加のお礼とともに、評価と口コミのお願いを再度メールで行うことも有効です。

まずは、お願い(営業)しないことには、評価・口コミを獲得できません。
お願いをし、PDCAサイクルを回すことで、自社にとっての最善の方法が見つかると思います。

4.注意点

ゲストに評価・口コミをお願いする際の注意点が3つあります。

1点目は、評価・口コミを書いてもらえなくても落ち込まないことです。書いてもらえないのが当たり前です。ゲストから「あなたのツアーは最高だった。絶対、口コミ書くね。」と言われても、書いてもらえないことは多々あります。人間不信になるガイドの方もいます。
ですが、必ず、書いてくれるゲストもいますので、お願いを続けることが重要です。

2点目は、日本人に、海外のOTAの評価基準を理解してもらうことです。日本人の評価は比較的低い傾向にあります。
特に、アメリカに本社があるOTAのViator(ビアター)の場合は、評価の平均が限りなくファイブスター(5つ星の最高評価)に近いことが重要です。ですが、ほとんどの日本人がそのことを理解していないため、大満足とのコメントを書きながら、5段階評価の4をつける傾向があります。日本人に評価・コメントをお願いする場合は、海外のOTAの評価基準を、まずは、理解してもらいましょう。

3点目は、満足度が低いゲストには、口頭で改善点を聞くか、専用のメールアドレスを伝えることです。
ゲストからのフィードバックは、コンテンツの改善を図るための貴重な情報で、積極的に把握する必要があります。
ですが、現実問題として、5段階評価で2や3となると、評価数が少ない段階では、大きく平均を押し下げることになりかねません。
ゲストに「悪かった点は、確実に把握し改善したいので、こちらのメールアドレスにお知らせください。」と伝えるなど、OTAの評価には影響しないよう情報収集することが重要になります。

5.まとめ

観光事業者にとって、OTAやGooglemapでの評価・口コミの獲得は、特に新規客の誘客に向け、重要なプロセスとなります。

気持ち良く、口コミを書いてもらえるよう、口コミ用のQR等の情報をゲストに提供しつつ、シンプルに口コミをお願いする必要があります。まだまだ、やっている事業者は少ないので、継続できれば、すぐに、差をつけられると思います。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

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