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平日しかやっていないお店は、我々に有給を取る意味を与えてくれる

蕎麦屋における最先端の勝ちパターン

有給を取って平日に赤坂を訪れた。お目当ては平日しかやっていないこちらのお店。ホリエモンイチ押しで、前から行きたいと思っていた。

革命つけそばを注文。つゆだけでもう美味い

メニュー表を見た時、なんだか既視感があった。追いつゆがメニュー表の中にあらかじめ盛り込まれているのだ。

以前に行った両国の蕎麦屋も、同じように替え玉とつゆの料金がメニュー表に書かれていた。美味しい蕎麦は思わずおかわりをしてしまう、という顧客行動を見越した動きだ。

お店を作った池森さんは大の蕎麦好きだそうです、おそらく他の蕎麦屋の動きはリサーチ済みだっただろう。

このおかわり需要を織り込んだ高級路線の展開は、蕎麦屋をやる上で最先端の勝ちパターンといえそうである。

絶対に泡の分量とか計算し尽くしてる(確信)
つけ麺にしていた伏線が見事に回収されている
味としてはきなこをまぶしたのに似ている

顧客を虜にする蕎麦の七変化

食べ終わったタイミングで蕎麦つゆを割るためのだしを渡してくれた。入れて飲んでみると、これだけでスープとして成立するぐらい深くてコクのある味。ご丁寧に味変用の調味料までつけてある。一粒で二度美味しいとはこのことか。

あわせて頼んだカフェオレも泡とコーヒーのバランスが絶妙ですぐに飲み干してしまった。感動して思わず追加注文したそばソフトクリームも美味い。

富裕層が集う赤坂で高い評価を得ているだけのことはある。蕎麦を起点とした多種多様な味覚の展開は感動の連続で、完全に虜になってしまった。

平日しかやっていないのが悔やまれる。裏を返せば、平日しかやっていなくて高評価を得ているお店は「本物」ということだ。

働く人間からしても、サラリーマンをやっている友人と休日の休みが合わせられるというのは労働環境として魅力的だろう。優秀な店員が集まればさらに店の魅力度は上がるので好循環だ。

都内の飲食店は物価上昇が止まらず、少し気の利いたものを食べようとしたら1200〜1500円ぐらいのレンジに近づいてきている。高級なものだと2000円に迫る勢いである。

いよいよ経済力の差が「食の分断」にも直結するようになってきた。

ちょっとの罪悪感と店内レイアウト

感動の余韻に浸りつつ、喫茶店の開拓にも取り組むことに。訪れたのはこちらのお店。

イートインもテイクアウトも行列ができている。しばらく待ってから通されると空いていたのは4人席だった。ここを一人で占拠するのはなんだか罪悪感がある。分割して2名×2席にすれば私の前に待っていた1組も入れるのではないかと思ったが、店内レイアウト的にそれは難しそうである。

椅子のサイズを縮めてギュウギュウ詰めにすれば収容人数は確保できるかもしれないが、高級路線の店にとって生命線であるホスピタリティが失われてしまう。細かいところだが、お店側の苦労が伺えた。

さて、名物であるレアチーズケーキの濃厚さにウットリしながら、アイスカフェオレをいただく。

飲んでみて驚いた。カフェオレに全く苦味がない。先程出てきた蕎麦カフェと同様、味覚の引っかかりを無くすために細部まで気を遣っているのだろう。

Noteを書きながら過ごしていると、お店を閉めますの声。なんと、居心地が良すぎて閉店ギリギリまで居座ってしまった。

赤坂はTBSのお膝元でもあるので、アトラクションもある。街全体がオシャレで一日中遊べそうだ。

もしデートすることがあれば、候補の一つに加えておこう。

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