ビューテイ・ペアだと思えばいいわ
ビューテイー、ビューテイー、ビューティペア
踏まれても、♫(ジャッキー!)
汚れても、♫(マッキー!)
野に咲く白い花が好き
闘う前にリングの上で、華麗にステップを踏んで歌うビューテイ・ペア。
そう、それだと思えばいいのよ。
私はひらめいた。
そう、闘う前のダンスよ。
ハカではなくて、ビューティ・ペアよ。
踏まれても、♫(えっこ!)
汚れても、♫(ももこ!)
野に咲く白い花が好き
そうでもしなければ、やってられないわ。
ま、楽しいけど。いいんだけど。
毎朝の二人お化けダンス。
年を越しても、ずっと続いている。
長女は、朝からご機嫌で、げらげら笑い、
タオルケットを被った私と長女は、
「ふたありおばけ、ふたありおばけはたのしいな。
らんらんらん、るんるんるん。」
と歌いながら、部屋の中をくるくる回ったり、足踏みしたりして、ダンスしている。
タオルケットの中は、ふんわり暖かく幸福感が溢れて幸せな世界。
でも、ちょっと待てよ、としばし、クールになって、
自分の意識を天井に浮かべて、二人おばけを俯瞰して見た。
でかいおばQみたいな、白っぽい怪しげな風体。
もしかして宗教の儀式、それとも、
もし今この部屋に、誰かが突入してきたら、あやしい行動をしている親子と見なされるんじゃないだろうか。
いや誰もこんな朝から、我が家に突入してはこないだろうけど。
でも、俯瞰してみるこの光景は、滑稽極まりない。
自分の姿なのに、天井から見ている自分は大笑いしている。
まあ、毎日がこんなことばかり。
老障介護のおかしな風景。
それで、思いついたのが、リングで歌うビューテイ・ペア。
そう、私たち親子、「吉祥寺えっこ」と「ほかろん・ももこ」は、タッグを組んで毎日闘い続けているのですもの。
朝一番に、こうして歌い踊るのよ。
そのあと、厳しい闘いに挑むのですもの。
はい。そう思えば、おかしくもなんともない。
「ふたありおばけ」
きつねダンスだってあるんだから。
まっとうなダンスだわ。
さて、新年の第一戦は、クリニック通院。
ここ一番の大勝負。
9時の予約に間に合うように朝8時に家を出て、私鉄から通勤ラッシュの中央線に乗りかえる。
私鉄の駅では、乗るときと、降りたときにしっかりトイレに行ったほかろん。
なんと、中央線改札口を通り抜けたとたん、
「トイレ、トイレ、もれちゃう、もれちゃう、うんちもれちゃう。」
「はやく、はやく、いそいで、いそいで。」と大声で叫びだす。
周りの人は、何事が起きたのかと、みんな振り向く。
私は焦って、駅構内をダッシュで走る。
すると、はるか後ろから、
「まってよう。まってよう。」とのんびり歩くほかろん。
私が走ってどうする。あなたが走れよ。
なんとかかんとか、トイレに間に合い、ああ、よかった。
事なきを得る。
しかし、49歳のおばさんが、
「トイレ、トイレ、もれちゃう。もれちゃう。」って、駅構内で言いながら歩いていたら、周りの人はびっくりするわね。
じろじろ見るわね。
私は毎度のことなので、なんともないけど、お騒がせしました。
通勤途中の皆様。
お正月早々、ほかろん勝利。
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