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グッド・ドクター            名医の条件

#おすすめ名作ドラマ

グッド・ドクターアメリカ版は、2017年に、韓国版(2013年)を基に、製作された。
日本版は、2018年、
トルコ版は、2019年に制作されている。

現在WOWOWで、毎週木曜日に、第5シーズンが放送されている。
企画、製作は、ディヴィッド・ショア(Dr.house)

ショーン・マーフィーは、自閉症で、サヴァン症候群。
一度見たら、すべて記憶することができる。
見たもの、覚えたものは、頭の中で、3Dで再現できるという空間認識能力を持っている。
父親のDVから逃れるため、弟と廃バスで暮らしていたが、弟を事故で亡くしてしまった悲しい過去を持つ。

弟が残してくれたものは、手作りのメスだった。
心が落ち着かないときは、このおもちゃのメスを握りしめる。
ショーンは、サンノゼ聖ボナペントゥラ病院長で、脳神経外科医のグラスマンに育てられ、医師になった。

抜群の記憶力と、サヴァン症候群の強みを生かし、外科医として着実に成長していくが、人間関係の距離の取り方、コミュニケーションの難しさにたびたび躓いてしまう。
本当のことをその人の目の前で言ってしまうことはしばしば。
また、自閉症の特性である感覚過敏も、生きていくうえで、ショーンを悩ませる。
例えば、蛍光灯の切れる直前のチカチカ点滅、ジージーする音。
トイレのハンドドライヤーのガァーという音。
このような音が原因で、耳をふさぎ、パニックを起こしてしまう。
そうなると、もう診察ができなくなる。

ハンドドライヤーの音が苦手な自閉症の人は多い。
突然大きな音がするので、トイレが嫌いになってしまう子もいるほどだ。
今は、コロナで使われていないところが多いので、助かっている人もいる。
ちくちくする肌触りの服が苦手。
とにかく、変化が苦手。

そんなショーンだが、リアという恋人ができた。
一度は、リアが妊娠し、子どもの誕生を楽しみにしたのに、流産してしまい、悲しい思いをした。
しかし、悲しみを乗り越え、現在は結婚式の準備中である。

第4シーズンでは医療サポートチームの一員として、グァテマラの病院へ行くという経験もした。
ひとつ、ひとつ、ゆっくりではあるが、困難を克服していくショーンを見るのはとても楽しい。

けれども、第5シーズンでは、新たな困難がおきる。
それは病院の買収である。
赤字だった病院を買収したセイレンは、病院内の改革に取り組む。
しかし、配布された手術着は、ショーンにはちくちくして着心地の悪いものであった。
手術着だけでなく、経営方針が変化し、病院自体が居心地の悪いものになった。

ショーンを演じるのは、「ネバーランド」「チャーリーとチョコレート工場」で、子役として、ジョニー・デップと共演した、フレディ・ハイモア。
立っているだけで、自閉症を演じることができている。
細かい動作、話し方、すべて最高の演技をしている。

知的能力の高い自閉症の成人が、その能力を生かして、専門職に就くことができるには、周囲がどのような配慮をする必要があるのか。
永遠のテーマである。


オリジナルの原作は、韓国ドラマであり、主人公のパク・シオンが、同僚のチャ先生と手をつなぐところで終わっている。
成人の自閉症の人が、いかに人間関係を築いていくか、どこの国のドラマもテーマにしている。
トルコ版はまだ見てないが、機会があったら見てみたい。


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