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yomogimogi3
赤髪とお囃子
蛇がゆっくり這うように
人の子結ぶ 夏祭り
もつれた足で 踏み進み
はぐれた友を 見失う
きらびやかな 稚児たちと
胸を 揺さぶる低音が
四つきぶりの 偶然を
熱気とともに 囃し立てる
赤髪 遠目でかじりつき
悶える人に めり込んで
すすめ すすめと お囃子が
浴衣の私を 押し通す
あなたの心を 齧るまで
下駄のリズムを 早めてく
切ない色が 目に浮かび
静かに 胸を締め付けて
きっと 私の手を取ると
今は お囃子 盛り立てて
半歩進めば わかるはず
椿の簪 待ちかねて
赤髪に 揺れて巻き付いた
友はどこかと 探しても
お囃子 二人だけに鳴る
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