SEO対策は、ChatGPTに駆逐されるのか?
ECサイト視点でのChatGTP考察、第二弾です。
ここ最近、ChatGPTが地上波のワイドショーなんかでも取り上げられており、当時のWindows95やiPhone3Gが登場したころの盛り上がりを彷彿させるものを感じています。
あの頃と同様、これから様々なAIサービスが解放され、我々の仕事や生活をガラリと変えてしまうものになるんだろうな。と予感せざるを得ません。
人々の生活がガラリと変わる、ということは、
消費者の行動もガラリと変わる。ということです。
消費者の行動が変わる、ということは、
商品やサービスの売り方も変化していく。
ということです。
ここ最近思っているのは、ネットショップ運営において我々がいまやるべきことは、
「どうやってAIを活用しようか?」なんてことよりも、
「人々がAIを活用された時にどう売るか?」のほうが、
よほど緊急課題なのかもしれない。ということです。
人々が検索しなくなる未来
ChatGPTがこれからも無料で使い続けられるのか?
にもよるのですが、
「人々はもう、Googleのような検索サイトを使わなくなるのでは?」と、まことしやかに囁かれています。
Google検索の場合、答えに辿り着くためにはいくつかのサイトにアクセスして情報を取捨選択しないといけませんが、ChatGPTではすぐに「答え」を出してくれるため検索をする必要性が少なくなることが予想されているのです。
実際に、ChatGPTの登場を受けて、天下のGoogleが「コードレッド(緊急事態)」であると、社内に発表したとのことです。
そうなると、ECサイトにとっては検索エンジンの上位に表示する努力(SEO対策)はまったくもって無駄になってしまいますよね。
以前から兆候のあったGoogle離れ
実は「Google検索、オワコン説」は、ChatGPT登場以前から囁かれていました。
「Instagram、YouTube、TikTokなどの、SNS検索から直接ハッシュタグ検索したほうが欲しい情報に早く辿り着く。情報が見やすい、分かりやすい。」
ということで、女性や若者を中心に、Google離れはすでに進んでいたのです。
もちろん、Google検索でないと探しづらい情報もありますが、人々はすでに、情報に辿り着くための「プラットフォームの使い分け」を当たり前のように行っています。
そこに来ての、ChatGPTの登場なのです。
今後のSEOはどうなる?
もしGoogle検索の利用率が下がったら、これまでSEOに強かったECショップも、うかうかしてはいられません。
ドメインパワーがあるとか、Googleに好まれるようにコーディングするとか、文章構造を意識して記事を書くとか、全部無駄になる可能性だってあります。
名のあるショップの売上が激減し、名もなきショップの下剋上が、いよいよ始まるかもしれません。
ECサイトの集客はどうなる?
仮にGoogleが使われなくなった場合、ECサイトはどこから集客を行うべきでしょうか?
まだまだ予測にすぎませんが、今後は以下のような集客経路が主流になっていくことが考えられます。
ChatGPT用のSEOハック術が研究される
ChatGPTに広告を掲載できるようになる
InstagramやTwitterなどのSNS集客が主戦場となる
アプリ広告やYouTube広告からの集客に集中する
オウンドメディアからの集客は根強くなる
単発キャンペーンからの集客でブーストする
リアル店舗からの送客で再接点を作る
LINE・メルマガ・アプリでプッシュ型集客をする
このあたりではないでしょうか?
しかしながら、
1は、容易にはハックできない可能性が高いのではないかな、と思っています。そもそも人々は、人為的に操作された情報提供にはもう辟易しはじめています。
2は、マイクロソフトの検索エンジンである「Bing」にChatGPTが搭載されるとの発表があったり、Googleも「Bard」というAIをリリース予定とのことですので、ユーザーからすると、これまでの検索の上位互換のような感覚に落ち着く可能性もあります。
しかしながら、1と同様、ハックすることは難しく、あくまでも広告媒体としての活用になるのではと予想されます。
このあたりは、今はまだ、ビッグテックと呼ばれるGAFAMの様子を注視するしかないのかな、とは思います。
ECがいま注力すべき集客方法6選
それよりも、今われわれECサイトが急務として取り組んでおくべきは、3〜8の「自社アカウントや自社メディアを育てておくこと」ではないかな、と思っています。
これからはSEOに強かった企業ほど、あれよあれよという間に、ガクンと集客力や売上が落ちてしまうことも想定されます。
われわれECサイトも既に「コードレッド(緊急事態)」だという認識をしておくことが良さそうです。
今から検索エンジン以外の集客経路の強化に取り組むことで、来たるAI時代の行動変化に備えておくのがベストな戦略だと言えるのではないでしょうか。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?