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生き方はいくつになっても変えられる 〜『かもめ食堂』読了

先日、【感情が揺さぶられない小説を読みたい】というnoteを書きました。

閲覧数はそんなに多くなかったものの、思っていたよりもたくさんのスキをいただけて、同じことを思ってる人もいるんだ〜とちょっと嬉しくなりました。

この記事を書いた前日に図書館へ行ったときは、私が求めているような小説を選ぶことができなかったので、いったんネットで調べてみることに。

検索ワードは【日常 ほのぼの 小説】
ヒットした中で気になった小説が『かもめ食堂』(群ようこ著)です。
作品のタイトル自体は聞いたことがあって映画化されているのも知っていましたが、私は普段映画を観ないので内容は全く知りませんでした。

ネットに掲載されているあらすじを読んで、「これは私が求めるほのぼの小説では?」と思い、図書館で借りてきました。

ヘルシンキの街角にある「かもめ食堂」。日本人女性のサチエが店主をつとめるその食堂の看板メニューは、彼女が心をこめて握る「おにぎり」。けれどもお客といえば、日本おたくの青年トンミひとり。ある日そこへ、訳あり気な日本人女性、ミドリとマサコがやってきて、店を手伝うことになり…。普通だけどおかしな人々が織り成す、幸福な物語。
『かもめ食堂』あらすじ

私、日常系作品のなかでも食べ物が絡むものは特に好きなんです。
たとえば『孤独のグルメ』みたいな。なんにも考えなくていいというか。ああいう作品を観ながらお酒を飲む夜が最高です。もっと日常グルメ作品が増えてほしい…

少し話がそれましたが、結論から言うと、まさに私が読みたかった【感情が揺さぶられない小説】でした。
感動して泣いたり、ショックを受けたりというようなことはありません。
続きが気になって一気に読み進めたくなるような内容でもありません。(良い意味で、です。)

家事と家事の間の休憩時間や、寝る前の10分間に、あったかい飲み物を飲みながら少しずつ読んで一息つく…そんな読み方ができる小説でした。

そんなに長いお話でもないので、読み終えるまでにトータルで2時間も掛からなかったんじゃないかと思います。

自分の生き方は自分が変えようと思えばいくつになっても変えられる、と前向きな気持ちにさせてくれる優しい物語でした。

※以下、物語の内容に触れながら書いていこうと思うので、少しネタバレがあります。





この物語に登場するキャラクターたちはほとんどが中高年。彼らは、これまでの生き方から変わりたいと思い実際に行動に移します。

親が決めた会社で21年間働くも会社が潰れてしまったミドリさんは、何も考えずにぼーっと生きてきた自分に腹が立ち、こう考えます。

これまであまりにレールにのりすぎた人生だったので、線路からはずれてみたくなったのだ。

「レールに乗った人生」ってわりとありがちな表現ですが、レールに乗っていることを意識したりそこから外れようとしたりするのって、大学生とか社会人になってすぐの若者とかが多いと思うんです。 

年齢を重ねるにつれて、自分の人生こんなもんでしょって諦めるというか受け入れてしまうのが普通じゃないでしょうか。

ミドリさんは40代半ば。そんな彼女が線路から外れようと「えいや!」で行動している姿を見て、生き方を変えるのに年齢は関係ないよな〜と感じました。

年齢に関して、サチエさんはこんなことを言っています。

旅行だって結婚だって、いくつになったってできますよ。歳で区切っちゃいけません。

年齢制限があるような場合を除けば、もう○歳だからできないってものは無いんですよね。自分がやろうとしていなかったり、できないって決めつけていたりするだけで。

無意識のうちについている足枷みたいなものですね。年齢って。

私も年齢を気にせず、やりたいことはどんどんやりたいな〜と思います。
いきなり外国へ行くとかは無理ですが…
年齢は関係なく金銭的な面で。

かもめ食堂の3人は、なんやかんやでまとまったお金を持ってるので、シンプルに羨ましかったです。

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