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副業格差?

先日Abema TVで面白い話をしていた。とあるアンケートの結果で副業している人の52.3%が本業で1,500万円以上を稼いでおり、うち33.5%は2,000万円以上を稼いでいるという。同じアンケートで45.9%が20~30代の若者であるという結果と併せてみると色々な事が想像できて面白い。

母数が3万人を超えるアンケート結果なのでそれなりの信ぴょう性はあるものの、アンケートの取り方や属性など含め、もう少し深く調べる必要はあると思うが、恐らく次の二つの仮説が成り立つ。

ひとつは既に何等か飛びぬけたスキルを持っていて本職で稼ぎまくっている奴がそのスキルを使って副業し、更に稼いでいる、というケースだ。例えばYouTube動画や書籍で稼いでいる人達はその専門知識や技能を前面に出しているので動画や書籍に説得力が生まれ、皆信頼してその情報を受け取る。一般のビジネスでも同様で、ある分野においてコンサルティングが出来るレベルの知識やスキルがなければその人にお金を払って仕事を依頼する人は少ないだろう。

もうひとつは既に稼いでいる人は時間があるのでその時間を使って趣味の延長で副業をやっているというケース。この動画の2:10位で若新さんも語っているが、マネージャークラス、特にP&Lを持っている管理職や、極めて具体的に数値化できるKPIで働いている専門職の人は自由になる時間があり、やり方に拠ってはいくらでも副業の時間を捻出できる。その空き時間で本業とは全く違う事を「娯楽として」の副業をやっているというケースは十分にありえる。詰まり副業人口の多くは儲けていないという事もあり得る訳だ。

副業だ本業だ言う前に先ず「仕事」とは何かを冷静に分析してみる必要があるだろう。自分が好きで時間を忘れる程没頭出来る仕事で更に儲けられるなら副業をしようという発想すら起きないだろう。それは紛れもない天職であり、それ以外の仕事など考えられない筈だ。反対にキライで不得意なものを仕事にしようと思う人はいない訳で、副業も含めた職業を選択する場合は上図の第2、第4象限にある「儲け重視」か「楽しさ重視」という選択しかない。

何のスキルもなく時間を切売りするしか稼ぐ術がない多くの若者にとって「副業で儲ける」という発想がいかに無理がある発想であるかはちょっと考えれば分るのではないだろうか。


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