今度こそは終末期

7日間は終わった。地球の寿命はまだあるけれど、そこに定住した高次元の生きものたちが地球にくだした寿命期限がやってきた。

奇しくも、ゴールデンウィークとやらの時期と重なった。おかげで少しだけややこしくなった。
しかし、それも終わり。約束の7日間は終わり、来ないはずの8日目がやってきた。空は暗く沈み、海は深く上がり、天地がくっつくほどの大嵐が地球を埋め尽くす。そこに棲むあらゆるものを掻き混ぜて一粒にまとめあげてしまいながら。

星の終わり、であった。

けれど地球はエイリアンに対して対抗策を打っていた。今世紀の陸、海は、やたらと攻撃的な種族を発展させてあった。海は人魚たちが深海にひしめき、陸は人類八十億がひしめき、どちらも攻撃されればすぐに反撃する、執念深くてしつこい油汚れみたいな汚点なる命と趣向性を持っていた。

こんなものを放置して。ますます地球は滅びなければ。神々なるモノはそう判断するが、地球とて自らを破壊するこの癌化種族を好きで飼いならしていたワケでもなかった。

攻勢に出るためである。
海から、深奥の深海から、人魚が揚がる。陸から、星を覆うほどの巨大アリたちが殺到する。ソラの向こうにひしめく神々を殺すたにソレらは手を組んだ。
人魚たちは、己の血肉を分けて人間の死を防いだ。
人間たには、己の技術と武器を与えて人魚たちを武装させた。

コロシアイがはじまる。
地球は、はてさて、自分のうえでおこなわれるこれらを包みながらふと、考えた。

エイリアン、侵略者、攻撃者、どれが、どの生命体がいちばん害悪なのだろう。
ひとまず、決戦の行方を見てからである、が、それにしたって処分は必要だろう。どろみその血みどろか大地に沈む。空気は塵芥とゴミがまじってどのみちもう惑星の死を迎えそうだ。

ああほんとう、戦争をするような種族を繁栄させて、われながらバカなことを。
けれど手段はない。

痛みを感じながら地球は眼を閉じた。見ていられない、争いであった。


END.

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