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プロのトレーナーが現場で教えるスクワットの正しいフォーム
さて、前回はスクワットのメリットについてお話しさせてもらいました。
今回はキングオブエクササイズであるスクワットの"正しいフォーム"について僕なりの考えをお話ししたいと思います。ネットで"スクワットの正しいフォーム"と検索するとたくさん出てきますが、色々書いてあるし書き手によって微妙に違ったりして分かりにくかったりします。では、スクワットの正しいフォームとはなんなのか…
それは…
正解はありません(笑)
これを言うと嫌がられるのですが、真実です。日本人は正解を欲しがる人が多いですね(笑)でも、どんなトレーニングでもそうですが、自分の体の状態、トレーニングの目的などによってフォームは変わってきます。何が正しいとか間違っているということはありません。ただし、怪我をしてしまうフォームというのは間違ったフォームと言って良いと思います。ネットで良くある"正しいフォーム"というのは怪我のリスクを減らすやり方が書かれていることが多いです。それでは、僕が現場のスクワット指導で良く注意する点と良くある動作不良について説明していきたいと思います。
①膝の位置
よく、"膝が爪先よりも前に出ないように"と指導する人が多いですが、これはスクワットで腰を下ろしていく際に爪先よりも膝が前に出ると前十字靭帯への負担が大きくなるためです。ただ、僕の場合は膝に不安がない限りは爪先と膝の前後関係より足首、膝、股関節の曲がる角度のバランス重視で指導します。なぜかというと膝が前に出ない指導方法だとかかと重心になりやすかったり足首が全然使えなかったりしてしまうためです。
こんな感じにすねの角度より上半身の角度が地面に対して鋭角になっています。これでは下半身の関節をバランス良く使えないため僕はオススメしていません。また、足首から膝までの長さと膝から股関節までの長さも人それぞれ違うので、体の構造的に膝を前に出さないことが難しい人もけっこういます。なので下半身の関節をバランス良く使うことを重視して指導しています。だいたいすねと上半身が平行くらいが目安です。
すごく綺麗なスクワットですね。また、初めは腕をこのように前に出すとバランスが取りやすいです。ちなみに今のところ僕のスクワット指導で怪我をした人はいません。(もちろん他にも注意すべき点も抑えて指導していますが)ただし注意していただきたいのが、膝に痛みや違和感のある中でスクワットをする場合(もちろん怪我のリスクマネジメントができてる場合)は膝を前に出さないように指導する場合もあります。ただこのような場合はデットリフトという別のトレーニングを指導することの方が多いです。
次に正面から見たときに爪先と膝の向きが同じ方向になるようにしましょう。膝関節はもともと曲げたり伸ばしたりが主な動きになります。しかし、爪先と膝の向きがバラバラになってしまうと膝は捻れてしまいます。これが膝を痛めてしまう原因になります。この写真はだいぶ右荷重でスクワットの良い見本ではありませんが、膝と爪先の向きはとても分かりやすいです。
スクワットだけでなく、階段の上り下りや歩行動作の着地時にも膝を捻ってしまっている人は多いです。膝が痛くなることがある人は日常生活でも気にしてみると改善するかもしれません。また、動作中常に爪先と膝の方向を合わせておくことが重要です。スクワットだと腰を下ろしてから上がる瞬間に膝が内側に入ってしまう人も多いのでしっかりと気をつけましょう。
なんと注意点1つでこれだけの量になってしまいました…(笑)ただ、せっかくトレーニングするのに怪我をしてしまっては元も子もないので大事な部分は丁寧に説明していきたいと思います。ちなみにこれでもサラッと説明している方なのですが…(笑)ネットの大半の記事はどんだけ適当なんだといつも思っています。今回はこの辺で。
それではまた!
今日のポイント
・膝を前に出さないというより、すねと上半身が平行くらいになるように
・爪先と膝の方向を常に揃える
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