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日本におけるP2P電力取引のいま: 7/7 パネルディスカッション

■議題:実際の社会実装における課題へのディスカッション (西村)みなさんのお話を一旦整理させて頂きました。P2P取引の背景にあるのは、電気事業が、バルクで作ってバルクで売るという昔ながらの姿から変わりつつあり、下図でいう「Alternative」という意味ですが、P2P取引、分散化、多元化に進んでいます。現状(図の左上)は個人間の電気や環境価値の取引実証をやっており、トレーサビリティだけをやっているものも一部あります。 今制度設計でやっていることは大きく2つあって(図の右

    • 日本におけるP2P電力取引のいま: 6/7 森のエネルギー/elDesign事例(坂越氏)

      森のエネルギー(elDesign株式会社) https://www.mori-energy.com/    代表取締役社長 坂越健一氏 今年からP2P取引実証を開始致しましたが、まずは、実証実験の内容をお話させて頂く前に、実証実験の背景について事前に共有させて頂きたいと思います。今回、森のエネルギー株式会社というところでお話させて頂くのですが、森のエネルギーという会社は、elDesignグループの子会社になっております。 elDesignグループといいますと電気に関わるこ

      • 日本におけるP2P電力取引のいま: 5/7 デジタルグリッド事例(高坂氏)

        デジタルグリッド株式会社 https://www.digitalgrid.com/ システム開発部部長 高坂 大介氏 私どもが取り組んでおりますP2P電力プラットフォームのご説明をさせて頂きます。まず、簡単に自己紹介をさせて頂きます。2017年から田中先生と阿部先生と一緒に東京大学のP2P電力取引を研究されている方と一緒に実証事業に参画させて頂いたことがきっかけで、去年デジタルグリッドに入社しまして商用化に向けてP2Pプラットフォーム開発の責任を負ってきました。現在は、プラ

        • 日本におけるP2P電力取引のいま: 4/7 シェアリングエネルギー事例(井口氏)

          株式会社シェアリングエネルギー https://share-denki.com/ 事業開発室長 井口 和宏氏 我々が行っておりますP2P電力取引実証事業をご紹介させて頂きます。今回、技術実証ベースになるのですが、ご了承頂ければと存じます。まず大きく分けて3つ、なぜP2P電力取引のPoCに取り組むのかということ(Why)と概要(What)、どう取り組んでいるのかと、あとは実際に取り組んでいる内容をデモンストレーション(How)でご紹介できればと思っております。 (下記スライ

        日本におけるP2P電力取引のいま: 7/7 パネルディスカッション

        • 日本におけるP2P電力取引のいま: 6/7 森のエネルギー/elDesign事例(坂越氏)

        • 日本におけるP2P電力取引のいま: 5/7 デジタルグリッド事例(高坂氏)

        • 日本におけるP2P電力取引のいま: 4/7 シェアリングエネルギー事例(井口氏)

          日本におけるP2P電力取引のいま: 3/7 実現への期待及び想定される課題(東大・田中氏)

          東京大学大学院 工学研究科 技術経営戦略学専攻 准教授 田中謙司 氏 皆さんこんにちは、東京大学の田中でございます。西村先生と同様で肩書がいくつかありまして、プラ研も参加していてそちらの立場もありますが、今日は西村先生にお話いただいたので、どちらかと言うと検証しながら実際にやってみて、いろんな感想を持ちながら今後の課題とP2P電力取引の期待をお話出来ればというふうに思っています。 まず、制度の方の感想から言いますと、やはり昔制度を作った時点では、集中型を前提とした、いかに

          日本におけるP2P電力取引のいま: 3/7 実現への期待及び想定される課題(東大・田中氏)

          日本におけるP2P電力取引のいま: 2/7 実現への期待及び想定される課題(阪大・西村氏)

          大阪大学大学院工学研究科ビジネスエンジニアリング専攻 招聘教授 西村 陽 氏 大阪大学の西村と申します。私からは今の大串さんのお話を受けまして、P2Pイノベーションの意義と、ここまでエネ庁を中心に色んな人P2P回りの制度改革とか将来の発展可能性を作っている、と言う現状についてご報告したいと思います。今からお話する話は主にエネ庁「次世代技術を活用した新たな電力プラットフォームの在り方研究会(以下「プラ研」)」と言う研究会、及びアグリゲーターや、再エネバランシングを扱っているよ

          日本におけるP2P電力取引のいま: 2/7 実現への期待及び想定される課題(阪大・西村氏)

          日本におけるP2P電力取引のいま: 1/7 P2P電力取引とは(LO3 Energy大串氏)

          2020年9月23日、一般社団法人EBEC(Energy Blockchain Enterprise Coalition)およびLO3 Energy Inc.の共催により、オンラインイベント「日本におけるP2P電力取引のいまVol.1」が開催されました。 需要家間の電力取引(P2P取引取引)については、過去数年は技術の実証的側面が大きかったのですが、日本においても複数の事業者が実際のユーザーを含めた社会実装に向けた具体的な取り組みを加速しています。本イベントでは、制度設計に

          日本におけるP2P電力取引のいま: 1/7 P2P電力取引とは(LO3 Energy大串氏)