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琉球・沖縄に関する本(主に歴史関係)をいくつか紹介します

皆さん、こんにちは。

5月15日で沖縄返還から50年というニュースが最近ありました。10年以上前、沖縄に初めて訪れた時には家族と観光を楽しんだだけなのですが、沖縄戦のことや日本の城造りと異なる首里城などを見て興味が湧きました。その後少しづつですが本を読んできたので今回、いくつか最近の本を紹介をしたいと思います。

教養講座 琉球・沖縄史

教科書的に沖縄の通史を学べる本です。琉球時代から沖縄戦、そして現代まで漏れなく記載されていますが、私としてはもう少し琉球時代の歴史を詳細に読みたかった気がします。コラムなども充実しているので一通りの琉球・沖縄の歴史を押さえるにはこの一冊ではないでしょうか。

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小説琉球処分 大城立裕

薩摩藩による侵略後、属国的地位に置かれながらも中国とは外交上独立国家として琉球国は維持していたのですが、明治政府により廃藩置県の制度に組み込まれていく様子が描かれています。”琉球処分”という言葉が明治政府の上から目線を物語っています。日本側と琉球側で、全く認識の異なる中でありながらも明治政府は淡々と進めていき、琉球側の中での諦めと反発の様子や琉球の中での身分制による庶民の経済的に苦しい様子がうかがえます。

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宝島 真藤順丈

戦後の米軍統治下にあった沖縄が舞台です。米軍基地に盗みに入り、その物資を終戦後の貧しい人々に配ることを名誉としていた若者たちの世界を描いており、米軍に対する反発や当時の状況は冒頭の「琉球・沖縄史」とも合わせて読むとよく理解できます。物語としてとても面白かったです。

琉球の時代 高良倉吉
増補 中世日本の内と外 村井章介

琉球王朝の時代を中心に日本の中世における交易関係などを中心に書かれています。琉球王朝は中国・明の柵封を受けることにより朝貢貿易を行い、そして日本・朝鮮・中国との貿易センターとして東南アジアとも大いに交易を発達させています。もしかしたら琉球はシンガポールのような交易国家になっていたのかもしれません。

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沖縄に興味を持ってからは沖縄戦に関する本も何冊か読みました。思い返せば学生の時に読んだ灰谷健次郎さんの「太陽の子」も沖縄に関係のある本でした。返還50年でニュースが盛り上がりながらも基地問題解消には進まず、却って対中国の最前線での存在感が増しているのかもしれません。

コロナ禍前に仕事で行った時には、週末を繋げて滞在することが出来ずに同僚と国際通りの屋台村で泡盛を飲んだのも良い思い出です。首里城消失など悲しいニュースもありますが、今度行く時にはもう少し琉球の、沖縄の歴史を感じてみたいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。



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