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白バイなのにモトグッチってのがもう、伏線なのか?

今回は、先日BSで放送された映画「ダーティーハリー2」の伏線。というか対比を、メカ好き・バイク好きの視点から。
(少しネタバレありです。)

まずは、ポリスアクションなので、プロップガンに注目。
主役のハリー・キャラハン警部が使う銃は、スミス&ウェッソン(S&W)のM29ってモデルで、使用する弾は.44マグナム。1作目から使ってる超有名な銃↓です。

(ザッツ・アメリカンリボルバー、
って感じのゴツい銃)


でね、2作目で出てくる敵のガンは、コルト・パイソン。こっちは.357マグナム。これも強力。初期のものはブルーイングの仕上げも美しく"リボルバーのロールスロイス"なんて言われていました。↓

(劇中では最もバランスのいい、
この4インチ銃身を使ってます)


パイソンもM29と並ぶ米国を代表するガンですが、ハリーのとは、メーカーも、口径も違うライバル会社のガン。
ここにまず、1つの大きな対比があります。

アンチ・ハリーの象徴ですよね。

次に、銃撃戦シーンを担う銃でアンチ・ハリーを主張するのはわかりやすいのですが、バイク好きの私は、こちらにも注目しました!

(ハイ、今回の敵は白バイに乗ってるん
ですねー。しかも…)
(この縦置きV型エンジンは、
ハーレーじゃないよね。
…そう、なんとモトグッチですやん!)
(そうです、ワタシがモトグッチです
by志村けん)
(で、ハリーと相棒が乗ってるのは、
アメ車のおっさんセダン)

ということで、

若い敵が乗る軽快な白バイ
    vs.
経験豊富なハリーのおっさん臭いアメ車セダン

という対比としても見ることができますねー。

さらに、白バイにイタリアのモトグッチを採用した理由は、ハーレーだとアメリカン・ヒーローっぽく見えてしまうからか?
とも勘繰ってみた。

…のですが、調べるとどうも、アメリカの白バイだからといって、ハーレーばかりではないようです。
実際、モトグッチやカワサキのKZ1000、BMWも採用されたことがあるようです。

ということで、ワルモノだからモトグッチってわけではないのかもしれません。

ただですね!

クライマックスでは、ハリーは2台のワルモノ白バイに追われるのですが、このシーンの途中から、

なんと!

白バイがトライアンフに差し替わっているではあーりませんか!

しかし、この理由は、想像するに容易い

こういう↓スタントシーンは、重くてデカいグッチには難しかったからでしょう。

(こんなジャンプをモトグッチに
やらせるのは、荷が重かった?)


ただね、それならなんで、最初っから最後までトライアンフにしなかった?って疑問は残るわけで。

想像するに、まず、
・クライマックスではハリーがワルモノの白バイを奪って乗るシーンがある。そのシーンはトライアンフ。↓

(つまり、ヒーローをグッチに
載せたくなかった?)

次に、
・トライアンフよりグッチの方がワルモノっぽいから、不穏な空気を醸し出したい前半のシーンには、モトグッチを使いたかった

という想像力を働かせることで、この映画における"ワルモノだからモトグッチ"という構図は、何とか成立しそうなのでありました。

これは、見ただけで、なんか他と違うと思わせるモトグッチの個性がなせるワザ

白バイにスポットを当てて観てみるのも、楽しめると思います。

それでは、またー!

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