ビヨンセは女性性と男性性の融合を体現していると思った話
またしてもマイナーな話題を選んでしまいました。
今回は、恒例の(?)ニッチすぎる海外文化シリーズ第4弾です。
※第1弾~第3弾はこちら。
このニッチすぎる海外文化シリーズ、何気に書くのが一番楽しいのですが、
書くのが楽しい記事に限って反響が少ないという、いけずで小悪魔なnoteの法則😇に翻弄されつつ、
今回もめげずに好き勝手に書いていきたいと思います。一人でも多くの方に“おもしろかった!”と思って頂けたら、本望でございます。
さて、この記事を書こうと思ったのは、あるYouTube動画のコメントを見たことがきっかけでした。
その動画がこちら。
この動画は、2011年に行われたBillboard Music AwardsでのRun the World(Girls)のパフォーマンス動画です。
Run the World(Girls)は、“世界を牛耳っているのは私たち女性よ”、といった力強いメッセージが込められた、言わずと知れた女性をエンパワメントするビヨンセの代表曲なのですが、
あるコメントが投稿されていて、私は読んだ瞬間爆笑してしまいました。
それがこちら。
直訳すると
“ビヨンセの曲を聴いていると、自分が自立した強い女性になった気がしてくる。
ちなみに、俺は男だ。”
なんとこのコメント、5000件以上のコメント中いいねが2.8万回、返信が403件と、どちらも反響としては最多となっています。
返信の中には、
“普段はYouTubeにコメントとかしないけどあなたのコメント面白すぎて笑った”
的なコメントが多数寄せられています。
私がこのコメントに妙に惹きつけられたのは、単純に面白いなと思ったのと同時に
なかなか真理をついた深い視点だと感じたからでした。
というのも、ビヨンセをただ“女性をエンパワメントするアイコン”ととらえるのではなく、
女性性と男性性が融合した理想の姿とすると、なかなかに鋭い視点だなと思ったからです。
女性性・男性性とは、性別問わず誰にでも備わっている性質のことで、以下の特徴があります。
女性性は…
男性性は…
ここまでを読むと、
あれ?ビヨンセが体現してる世界観って、どちらかというと男性性よりじゃね?
と思えてきます。
圧倒的な美貌とスタイルと力強い歌唱力で、女性やマイノリティをエンパワメントする一方、
卓越した身体能力と毎回何かが憑依したかのような圧倒的なパフォーマンスで、性別関係なく見る人すべての心をくぎ付けにしてしまう。
ビヨンセのステージを表現するなら、
“力強さ”、“たくましさ”、“発信力”、“大胆さ”、“リーダーシップ”などの、男性性のキーワードの方が多く当てはまる気がしてきます。
(実際ビヨンセの衣装は、圧倒的なプロポーションを強調しつつも、甲冑や剣闘士をモチーフにしたようなデザインが多い印象です。)
男性性と女性性は、そのバランスが大事だと言われています。
男性性に偏りすぎると、
となり、女性性に偏りすぎると、
とあります。
なぜビヨンセは、ここまで多くの人々を惹きつけるのでしょうか。
男性性に象徴されるようなカリスマ性だけでは、人の心は動かされません。
人々の胸を打つようなパフォーマンスの背景には、女性性の開花があります。
女性性は、簡単に言ってしまえば“感じる”ということです。
そして男性性は、“感じたことを実行に移す”ということです。
つまり、自分の才能にまず自分自身が惚れ込み、自分の感性や感覚を育めたからこそ、
それを多くの人前で披露することで、たくさんの人々に感動を勇気を与えることができるのだと感じます。
ビヨンセの歌声は、ライオンの雄たけびのような力強さがありつつも、その歌声はどこまでも柔らかくピュアで透明なのです。
私はそこに、なんとも女性性と男性性の融合を感じます。
主張ばかりする人の声は、心に響きません。
逆に、人の言うことばかり従っていても心は満たされません。
まずは、自分が持って生まれた美しさや感性や才能を、自分自身が心の底から祝福し、愛でること。
そして、それを堂々と人前で披露すること。
ビヨンセが表現する世界観は、女性やマイノリティをエンパワメントする以上に、
性別関係なく、私たち一人ひとりの中にある女性性と男性性の理想的なバランスを提示しているのではないか、
その姿に、多くの人々が魅了されているのではないか、
と、私は冒頭でご紹介したコメントを読んで思ったのでした。
そう思うと、コメントした方の感性はなかなか的を得た鋭いものだなと思います。
結論:
ビヨンセは、力強い女性のアイコンという存在を越えた、女性性と男性性がバランスよく融合した理想的な模範像である。
なので、性別関係なく、ちょっと落ち込んだときは、
『けど、私ビヨンセだし』
と思ってみてください。
私たち一人ひとりに、彼女のような才能とカリスマ性が必ず存在しています。
あなただけが持っている才能やカリスマ性が、必ずあるんです。
あなたの中で感じたどんな直感や感性も否定せず、それを自由に堂々と表現していってください。
あなたの内に秘められた可能性を、あなた自身がまずは信じて、そして育ててあげてください。
どんな性別の方も、どんな状況にいる方も、あなたの中の女性性をまずは思いっきり愛してあげてください。
🎁おまけの動画その1:2017年のグラミー賞のスピーチにて
ビヨンセが賞を獲るべきだったと語るアデル。“We f**king adore you. You are our light.”(私たちはあなたの事を死ぬほど愛してる。あなたは私たちの光。)にすべてが集約されている気がします。(1:10~)
実は私、“薄口洋楽愛好家”を自称しているにもかかわらず(知らんがな)この感動的な場面を全く知りませんでした。(洋楽愛好家、出直してきます😇)
アデルがビヨンセを称える動画となっていて感動的なのですが、同時に母であることの苦悩をサラッと語っていて、奥が深いスピーチになってます。
🎁おまけの動画その2:ものまねでご本人登場
アメリカでも謝るときって手を合わせるんだなぁと思った動画でした🤣
ご本人登場のときの神々しさったらありゃしません。私服っぽいのにセレブ感ダダ漏れなビヨンセ。真似されてるのに超絶気さくなビヨンセ。はい、尊い。
よく見る有名人が車で熱唱してるCarpool Karaokeには出演していないのに、ものまね番組には出るんだなとちょっと意外でした。(どなたか詳しい方いらしたら、ぜひ教えて頂きたい)
⚠️ちなみに、ご紹介したRun the Worldのダンスを渡辺直美さんばりに真似しようとすると、首、腰、膝などがやられる可能性があるのでお気を付けください。byガラスの膝の主
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