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甘スっパイ捕物帳


『梅干しはすっぱいからスパイなのだ』と言い放ったのはご存知、赤塚不二夫先生の分身とでもいうべき存在、バカボンのパパが残した台詞である。

おっと、いけねえ。
画像をまつがえた!

てな具合で、ボキはバカボンのパパ以上に落第一直線なのら。

まぁ、軽いジャブはこの辺にしておき、本題に移ろう。

この場でも多くのスパイものを紹介し続けた。
スパイものの代表的存在はやはり、イアン・フレミング作の「007」シリーズがだろう。

で、今回は変わり種として紹介したい作品はというと、「ゲット スマート」だ。

主演はスティーヴ・カレルなので当然コメディである。
だが単純アメリカンなコメディでもなければ、大袈裟な笑いを取る作品でもない。
元々、1960年代にテレビ放映された邦題「それ行けスマート」を基に製作された映画なのだ。

簡単な説明をすると、スティーヴ・カレル演じるマックスウェル・スマートは敏腕分析官としてアメリカの秘密諜報機関「コントロール」に属している。
更に付け加えると、スマートは内勤なので地味な職種に就いている。
そんなスマートは内心エージェントとして現場職を希望していた。
現場を希望するには昇格試験をパスせねばならない。
そこでスマートは7度目の試験を受け、見事昇格するのだが、上司から才能は認められるのだが、組織一の分析官が不在になると困るからという理由で昇格を取り消されてしまう。

事実、スマートは誰よりも分析力が長けていて、国際犯罪組織カオスの盗聴にも成功している。
更にスマートはカオスが核弾頭を製造しロシアに雲隠れをしているとまで明確に分析すると、急遽スマートは現場を任される。
そこでスマートのパートナーとして長年現場経験が豊富な相棒となる99と同行する様に命じられる。

その99も中々個性的で、任務中の失態により顔を整形する事となり、原型を留めてない容姿でカオスに挑む。
またスマートも元々は大きな体格で努力を重ね名前の通りスマートになった経験を持つ。
言ってしまえばデコボココンビなのだが、途中意見の食い違いや価値観の違いから捜査が空回りを繰り返すわ、遠回りに行き着いたりするのだが、何とかロシアに潜入する。

潜入先は想像を超えた護衛の数に驚く二人だが、スマートは事前に用意したスパイグッズで護衛を催眠に掛けようと小さな武器を放つも、愚かな事に敵に放つ矢を誤飲してしまい自身が意識を失うといったお粗末な結果に…

この物語はカオスがアメリカ大陸を目指し、西海岸で行われる式典に大統領が出席する時を狙い、行動が大胆となる分かり易い内容なのだが、随所にある真面目に仕事をするエージェントが台詞や仕草で観る側を笑わすシーンは明確に説明するのはとても難しい。
面倒臭い演出もなく、物事は至ってシンプルに進むだけに面白みが増す。

特にアン・ハサウェイ演じるエージェント99は一見すると常識人なのだが、スマートと絡むとやり取りが漫才みたいになる。

又、この当時は今と比べ一回り小さなドウェイン・ジョンソンも必見だ!

そしてカオスのリーダーであるシーグフリード演じるテレンス・スタンプも、「プリシラ」以来のコメディ作品に笑う事なく淡々と演じる役柄が実に冴えている!

わーお!

そして何と言っても、カメオ出演のビル・マーレイにはすんげえ!驚いた!

決して格好良いエージェントではないが、観る側は人間味溢れるスマートの仕事ぶりに共感するだろう。
派手さがないだけに、存在感と演技力が要求される役柄ではあるのだが…

かつて「ジョニー・イングリッシュ」に主演を務めたローワン・アトキンソンの方がコテコテで人を選ぶ内容だろう。


然し、その点この作品は基礎知識を問わないので万人受けする内容だと勝手ながら思う。

まだまだ油断ならない時期が到来しています。
コロナで殆どの人々はお疲れ気味でしょう。
だからといって、深刻な顔して眉間に皺を寄せるなんて、それこそナンセンス!
こういうシリアスな状況こそ、コメディが必要だと感じる。
上部だけでも笑いは必要だと痛感する今日この頃、野口五郎だっつうの♪

きゃっ☆



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