駆け引き
最近まで話題となったリアリティ番組だが、多くの方がもご存知の通り、ある番組内で自殺者が出たほど洒落にならない事態へと発展したことは記憶に新しいと思われる。
特に問題視されたことは、一人の人間に対し多くの人間がSNSやネット内での匿名性を活かし攻撃した点だろう。
当然ながら秩序も問われる問題だが、何よりも倫理観について考えるべきだと個人的に思う。
更に付け加えるならば、人を踏み台にし勝ち負けにこだわる番組のどこに魅力を感じるのかが理解できない。
それにリアリティと称しておきながら、蓋を開けると「やらせ」だったなど聞かされると空いた口が塞がらない以前に製作側のセンスを疑う。
正直、ネット内での誹謗中傷は完全にはなくならないだろう。
個人的にも気をつけている点だが、匿名性の強いネットやSNSに深入りしないことだ。
距離を置くことで身構える姿勢が不可欠だと思う。
それにネット内で書き込みを繰り返す人々は基本ヒマだからね。
ヒマだから余計なことに干渉し、ヒマ故に攻撃対象を作りたがる。
なのでボキは現実をより充実した生活を心がけている次第ですよ♪
わーお!
前説が随分と長くなってしまったが、今回は邦題「華麗なる殺人」という1965年公開のイタリア映画だ。
簡単なあらすじを説明すると、舞台は21世紀。
人間の闘争本能を生かし「ビッグゲーム」と称した殺人ゲームが娯楽として成り立っていた。
主なルールはハンターと標的と分けて、それぞれ5回勝ち抜けば贅沢極まりない生活を保証するといった内容だ。
そこでウルスラ・アンドレス演じるキャロライン・メンデスは9勝目を勝ち抜いた。
次に命じられたのがハンターとしてマルチェロ・マストロヤンニ演じるマルチェロ・ボレッティが標的となり殺害するためにローマを目指す。
また標的のマルチェロは容姿が良く俗にいうプレイボーイだ。
因みにこの作品ではマルチェロ・マストロヤンニは金髪の短髪だ。
恐らくスティーブ・マックイーンを意識しているのか。
理由は判らないが個人的には新鮮に映った。
やや話が脱線してしまったが、マルチェロは愛人のオルガと高級アパートで贅沢な暮らしを満喫しているのだが、唯一マルチェロにとって汚点だったというか、目の前のコブを除去する必要があった。
その理由とは、最近まで結婚はしていたが協議離婚を申請しているのだが申請が降りない状態だ。
おまけにマルチェロが稼いだ金を湯水の如く使い果たしマルチェロはお手上げ状態であった。
キャロラインはジャーナリストと偽りマルチェロに近づき油断したところを狙おうと試みる。
プレイボーイだけに女性の扱いに慣れていたマルチェロだが、反対に女性が抱く野心をも見抜く感も持ち合わせていた。
そういった背景を見ると、上部ではキャロラインと気軽に接するが、心の奥底ではキャロラインを信用をしていなかった。
そして「ビッグゲーム」の巨大スポンサーである全米最大の紅茶メーカーであるミング・ティーはキャロラインに対し視聴者が喜び、会社にとって都合の良い標的が無惨に殺害されることを求めた。
最初はこの案に対しキャロラインは意義申し建することなく順調に事を済まそうと思っていた。
だが、標的に近づくにつれて感情が芽生えたのか、標的が油断している隙に殺害できたにも関わらず、一瞬の戸惑いに息を呑むキャロラインであった。
物語はテーマが恐ろしい反面、ややブラックなコメディに仕上がり十分に楽しめる内容だ♪
そしてもう一つ魅力的なのが洒落たコスチュームとモダン・ジャズが入り混じったサントラだろう♪
それと何といっても、本家007シリーズではないデヴィッド・ニーヴンが活躍する「カジノロワイヤル」を彷彿とさせるカラフルで洒落た映像も魅力の一つだろう。
でも、最後はイタリア映画らしく皮肉を交えた終わり方なので、腑に落ちなくても終わり良ければ全て良しと思うはず☆
それにしても、冒頭で説明した通りこの作品は21世紀を舞台にしている。
ということは、今と当て嵌めても楽しめるっつうことか。
こういったフィクションはありだとしても、やっぱ、やらせなリアリティ番組はいらねえなあ…
きゃっ☆
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