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80年代に夜露死苦!!

1980年代後半からバブルと呼ばれる好景気に差し掛かる。
どの業種も連鎖する様に潤いを保つ。
今では想像がつかない夢の様な時代が過去にあったのだ。
因みにボキは恩恵を全く受けていない。
社会に進出した時期には、泡が弾き音を立てる事なく水位を落とした時代へと変貌を遂げた頃だったからだ。

そうそう、バブルって今では死語に近いフレーズだが、弾けた辺りの頃は懐かしむ様に恩恵を受けた人生の先輩方がさぁ、あの頃は良かっただの、あの頃は何をしても儲かっただの、好き勝手にほざいていたものだわさ。

で、バブルに差し掛かる時代の前の話。
今でも鮮烈に覚えている映画を挙げるならば、迷わず「コミック雑誌なんかいらない」だろう。

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この映画は今の世代が見てもピンと来るどころか、ピンボケの様なつかみどころのない作品だと解釈するはずだ。

それは無理もない。
何故ならば、この作品は当時のニュースを題材にしているからだ。
わかりやすく例えると、新作落語と同様で、時事ネタがうんと詰まった内容だからだ。

例に挙げると豊田商事事件。
今はあまり聞かない先物取引という言葉が一般化した時代の話。
要するに、目の前にない物を事前に購入し、付加価値を売り物した悪徳セールスの一例でもある。
主に金(きん)が多かった。
当然ながら被害者が多数続出する事態となった。
1985年に豊田商事の会長が住むマンションの一室に多くの報道陣が構えていた。
そこに突如登場した怪しげな二人組が報道陣の隙間を縫う様にマンションの窓を無理やりこじ開けるのであった。

しばらくすると、突入した二人組は血だらけの姿で報道陣の前に現れる。

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この画像は映画のワンシーンだが、当時は実際の突入シーンをライブ映像で流していたのを幼かったながらも鮮明に覚えている。
それ故に、このシーンはとてもリアリティがありショッキングであった。

次にロス疑惑というニュースが話題となった。
1980年代初めの頃、三浦和義夫妻がアメリカのロサンゼルスに旅行で訪れた際、何者かに銃で襲われ夫人が命を奪われ、夫だけが助かったのだ。
その後、莫大な保険金が夫に入ると、夫人の両親が夫である三浦和義は保険金詐欺だと警察に訴える。
更に追求すると、過去にも多額の保険金を三浦和義が受け取った事実を知った世論は当然注目した事件となった。
その引き金となったのが「ロス疑惑」である。

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もしかして、現代で使われる『〇〇ロス』という言語はここからきているのかなぁ…

きゃっ☆

んなわけないじゃん。

で、本作ではグレーゾーンに属す三浦和義自身が実名で出演したのも当時ではすんげえ話題となった。
当時、本人は無実を訴えていたのでこの作品に出演したのだろうか?!
そこで、「恐縮です」とマイクを向けるのが内田裕也が演じるキナメリという芸能レポーターである。
この時期、「恐縮です!」といえば梨元勝の専売特許と言ってもいいほど有名なフレーズだ。

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因みに内田裕也氏が演じる、芸城記者キナメリはその梨元勝をモデルにしているらしい。

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その他にも、当時すんげえ話題となった、松田聖子と神田正輝が結婚式を挙げた際、聖子の「聖」と正輝の「輝」を合わせ、「聖輝(せいき)」の結婚と噂が広まった。
当然、この作品でも取り上げられている。

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嗚呼…😩、普通に「せいき」の結婚って、すんげえキモいんだけど…

わーお!

そんでもって、当時噂されていた松田聖子と郷ひろみが破局した後に、この映画にレッツ!郷ひろみが出演しているから驚き轟二郎だ!

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改めて鑑賞すると、80年代という時代は何かと騒がしい時代であったと痛感した。

この作品が公開する時期は1986年だ。
まだバブル前という事もあり、嵐の前の静けさというべきか、死人に口なしとでもほざくべきなのだろうか…

いずれにせよ、水面が泡と化す時代を反映した作品でもある。

そういやぁ、この時代って、マイケル・ジャクソンがチンパンジーの『バブルス』君と共に活躍していた時代でもあったっけかなぁ…

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きっと、天上で内田裕也氏が、「しぇげなべいべぇ!そこんとこ、夜露死苦〜!ろっく最高!」と、弾けた時代に向けてほくそ笑んでいるかもしれない、カモだ♪

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