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現実は静かに揺さぶられる
悲みの先には喜びがあり、喜びの先に哀しさが潜む。
人は何を糧に歩むべきか。
こういった事柄をこの作品を通して深く考える。
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邦題「悲しみのミルク」
冒頭シーンからショッキングに聴こえる歌から始まり、年老いた女性の死から物語が進む。
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娘のファウスタは独り残さされ、目覚めることのない母の埋葬をしようにも資金がない。
できることなら母を故郷に帰したいと思う。
そこでファウスタは知人の伝で裕福な音楽家のメイドとなり、資金を貯めようと努力を重ねる。
実はファウスタの心の奥底には闇を抱え、周囲の人々とは距離を保つ。
その理由は最愛なる母から伝えられた過去の闇に精通する。
かつて舞台となるペルーでは武装闘争が勃発していた。
その革命集団であるセンドロ・ルミノソは農村を拠点に無差別にテロ行為を重ね、特に力のない女性に対し性的暴力を繰り返していた。
ファウスタの母は目の前で夫を殺される。
ここから生々しい描写となるが最後までお付き合い頂きたい。
夫が殺された後、男性にとって大事なものを切り落とされると、母を黙らせるかのように夫の一部を口に押さえ込み、見ず知らずの人間に暴力を繰り返される事実を冒頭のシーンで歌いながら描かれている。
やがて母は息を引き取る。
母の意思を引き継いだファウスタは母の母乳で育つも、汚れた乳で育ったことに対し罪悪感と向き合い、いつしかファウスタの心は閉鎖的となり科学では立証されない聞き覚えのない「恐乳病」に犯されたと洗脳される。
それからのファウスタは、母の口ずさむ音色に刻まれると、性的暴力に汚染されぬように女性にとって大事な部分にじゃがいもを植える。
もし、母のように汚されたときのように、無差別に犯したものが不快感を覚えることを考えた末に出した決断であった。
ここまでの説明を読み尻込みする方も少なくないだろう。
自身も含め想像し難い嫌悪感を抱いた方は先進国で生ぬるい生活で麻痺していることが非常に問題であり、未だに内戦や紛争の犠牲に遭う民間人の悲痛な訴えは我々には届かないのが実情だ。
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庭師との交流でファウスタは少しばかり心の窓を開く。
しかし、束の間だけだ。
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そんなファウスタに庭師は最後に送ったものが…
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続きは是非とも本作をご覧くださいませ♪
感受性が豊かな方には必ず刺さる何かがあるはずだ…
きゃっ☆
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