＜裏話インタビュー＞『追放された聖女ですが、実は国中から愛されすぎてて怖いんですけど!?』著者：榛名丼先生
こんにちは、週末の夜いかがお過ごしでしょうか。
東京は熱帯夜、吉田です。
7月1日発売のアース・スター ルナ新作タイトル『追放された聖女ですが、実は国中から愛されすぎてて怖いんですけど！？』著者の榛名丼先生に突撃インタビューを敢行いたしました！
榛名丼先生とインタビュアの、書籍化に至るまでの熱帯夜より熱いやりとりをご覧ください（以下、敬称略）。
ご挨拶
インタビュア：榛名丼先生、どうぞよろしくお願いいたします！
榛名丼：初めまして、こんにちは！ 姓は榛名、名は丼、字はまだない。榛名丼です、お手柔らかによろしくお願いします！
インタビュア：まずは書籍化を終えて、感想や大変だったことなどあれば伺えますでしょうか？
榛名丼：実はこのお話は当初、１文字のプロットもなく書き始めたお話でした。
もともと婚約破棄＆追放された聖女が、ひどい目に遭いながらも見目麗しい伯爵様的な存在に出会って溺愛される……というそれっぽい話を想定していましたが、いざ書き始めてみると伯爵すらぜんぜん出てこないんですよね。
タイトルとあらすじには居るけど、読者様が気づかない間に伯爵の存在ごと消してもいいかな？ と十回くらい考えたりもしました。（元タイトル：嫁き遅れだと追放された聖女ですが、拾い主の伯爵様に全力で甘やかされています）たぶん一般的な「行き当たりばったり」の範疇を超越した行き当たりばったり小説です。
ですので、これを本にするにはどうしたらいいのだろう？ とものすごく悩みました。過去の自分を恨んで寝苦しい夜もありましたが、どうにか乗り越えられました。
インタビュア：アクロバティックなご執筆だったのですね……。セオドアの存在が抹消されなくてよかったです（汗）
書籍化にあたって
インタビュア：今回、書籍化にあたって、担当編集から大幅な改稿を依頼されたと聞きました。そのあたりの経緯ですとか、どのような要望があったのか、伺っても大丈夫でしょうか？
榛名丼：担当のＯさんからは「前半がクソつまらないのでどうにかしてください」とぶん殴られました（※実際はもう少し柔らかい言い方でした）（※嘘じゃありません）。
「エウロパが出るまでなんとか場を持たせてほしい」と言われていたので、書籍版の前半はイヴリンの父親にエセ外国人を宿らせることでなんとか乗り切りました。あとはイヴリンのツッコミ気質がパワーアップしていますね。
インタビュア：いきなり初回の打ち合わせからどストレートを叩き込む編集がいたのですね……。その節は本当に申し訳ございません！ Web版と読み比べると、前半のイヴリンのテンションと申しますかキャラクターが大分違いましたね。
エウロパについて
そんな最初の打ち合わせから話題の中心だった登場人物のエウロパですが、登場するのが物語の中盤なのに、カバーにまで出てくるほど存在感の強いキャラクターでしたね。
本作の執筆を始めた当初から彼女は登場させる予定だったのでしょうか？
主人公・イヴリンの親衛隊を結成してその隊長を務めるほど、異常な愛情を抱いている女の子。
榛名丼：予定はありませんでした。むしろ最初に登場したイヴリンやアレックス、メアリ以外には誰ひとりとして登場予定はなかったです。全員勝手に路地裏から出てきました。
インタビュア：あれだけの奇人変人が路地裏に潜んでいるとは、やはりスナジル聖国にはヤバいやつしかいないのでしょうか……。
インタビュア：執筆開始当初は存在しなかった上に、物語中盤からの登場にもかかわらず、キャラが濃ゆすぎて書籍の表紙にまで出しゃばってしまったエウロパ嬢ですが、どうしてこんな娘になってしまったのでしょう？
榛名丼：そんなのわたしが知りたい！ どうしてこんなことになった？ 責任者は誰ですか？
インタビュア：えーっと、責任者はともかく著者は榛名丼という方のようですね（書籍表紙を見つつ）。ちなみにどなたかエウロパのモデルになった人物などはいらっしゃるのでしょうか？
榛名丼：エウロパ含め登場人物たちのモデルは居ません。居たとしても失礼で言えない……（笑）
インタビュア：よかった！ 聖女の靴と足の裏の間に住みたいとか言い出す変態や、婚約者に罵倒されて鼻血を噴き出すような変態は現実には存在しないんですね！
キャラクターについて
インタビュア：あまりエウロパの話ばかりしてもあれなので、別のキャラについてもお聞きしましょう。本作にはエウロパの他にも、主役のイヴリンとセオドアのカップルやキラ、カイン、王子たちなど、とにかく濃いメンツが揃っている本作ですが、特にお気に入りのキャラクターなどはいらっしゃいますか？
榛名丼：そうですね……みんな好きですが、常識人が好きなのでオズが好きです。くろでこ先生のキャラクターデザインも素敵でした。
読者様からの人気だと、キラやオズへのガチ恋勢の方はけっこうお見かけしました。あとはアレックスにも根強い支持があるようです。あれ、セオドア様は？
インタビュア：担当編集もキラ君がお気に入りだと申しておりました。オズ王子にも幸せになってほしいですね！ セオドア様は、まあ何といいますか、そういうことで……。
素敵なイラストについて
インタビュア：アレックス王子も書籍化で良い感じにバカっぽいキャラデザになりましたね。くろでこ先生のイラストは本作に本当にマッチしていたと思います。著者の視点から「これは最高だった！」というイラストはありますでしょうか？
榛名丼：なんといってもまず表紙の3人組ですね！ エッッッッッ……なイラストに圧倒されました。
裏表紙のキラをはじめとして、カラー口絵もとっても素敵なのですが、特に挿絵に登場した「底なし沼にはまったイヴリンを救出しようとするキラとカイン君」は最高でした！座り込むキラとカイン君の膝の形が可愛くて興奮しました。
インタビュア：底なし沼のシーンはイヴリンとキラの関係性を確認できるだけでなく、手以外が沼にはまっているイヴリン（ヒロインなのに……）の挿絵も最高でした！ 少年の膝の形に興奮される榛名丼先生もなかなかの手練れですね！
筆が乗るとき、ひらめく瞬間。
インタビュア：榛名丼先生は他にも、書籍化作品やコミカライズ作品をご執筆されていますね。ストーリーやキャラクターを作るのにひらめく瞬間や、筆がのる時はどんな時ですか？
榛名丼：通勤中や散歩中にひらめくことが多いです。歩いていると脳みそ回るみたいです。
よーし、考えるぞー！ とはあまり思わなくて、ひらめきが降りてくるのを普段は大人しく待っています。勝手に降りてきて頭の中で踊り出したらこっちのもんですね。執筆するときも彼らが勝手に喋り出した瞬間がチャンスなので、そういうときは何時間でもパソコン前に座ってしまいます。
インタビュア：なるほど。先生は頭の中にこんな変態たちがたむろしている、と。
本作はアース・スターノベル大賞受賞作品です！
インタビュア：そういえば本作は第3回アース・スターノベル大賞の入選受賞作品でした。受賞のお知らせを受け取った時はどんなお気持ちでしたか？
榛名丼：そういえばそうじゃん！ マジでありがとうございます。
わたしは保険会社で働いておりまして、終業後にちらっとスマホを確認したら受賞のお知らせが届いておりました。
その瞬間から動悸・息切れ・めまいを感じてしまい、ふらふらと退勤して、会社の前をぐるぐる歩き回りながらメールをにやにや読み耽った覚えがあります。歩きスマホは危ないのでやめましょう。
ちなみに担当Ｏさんからは「入選以上確定です」とご連絡をもらっていたので、その時点で「大賞だろうな～400万で別荘買おっかな～」と思っていたのですが、後で「入選です」と言われました。当たり前だろ！ こんな狂った話に大賞はとれねえ。恥を知れ！
インタビュア：担当Oは最後まで大賞（賞金400万円）に推していたようですが、他の編集たちに羽交い絞めにされてことなきを得たようです。
イヴリンサマーフェスティバル！
インタビュア：本作中の最大イベントといえば『イヴリンサマーフェスティバル』ですが、ちょうど書籍の発売時期も夏になりました。今年（2022年）は6月から異様な暑さですが、榛名丼先生に何か夏バテ対策はありますか？
榛名丼：マジで夏真っ盛りですね！ イヴリンサマーフェスティバル日和ですね。
夏バテ対策は、飼っている猫のぷにぷにの肉球を触ること～！ その柔らかさがすべての「しんどい」を「可愛い」に変えていくってな寸法です。
猫が近くに居ないときはエアキャットを召喚して撫でています！ うちの猫はエアでも可愛いんで……。
インタビュア：先生がエアキャットのエア肉球をぷにぷにし始めてしまってヤバそうなので、このあたりでインタビューをシメたいと思います。
榛名丼先生、最後に、読者の方々へのメッセージをお願いいたします！
榛名丼：読者の皆さん！ 買ってね！ 後悔させません！
インタビュア：榛名丼先生、本当にありがとうございました！ 読者の皆さん、買ってね！
特集ページではお試し読み公開中！
ぜひお読みくださいませ！（買ってね！）
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