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【講義講演】子どもたちへ

例年よりだいぶ遅れて梅雨が明け、夏休みのところも多いでしょうか。

先日、Twitterで報告させていただきましたが、Bリーグの新人選手研修の講師を務めさせていただきました。どちらかというと自分の子どもたちと年齢の近い選手たちに自分の考えが伝わるかどうか不安でしたが、プロの選手としてキャリアをスタートさせるにあたって、知っておいてほしいこと、持っておいたほうがいいスキル、認識しておいて欲しい歴史、などをお話しました。

「プロフェッショナルのアスリートになる選手達へ」と考えて講義をさせていただいたのですが、実は未来を生きる子どもたちへのメッセージであったように、後になって感じたので筆をとってみました。バスケットボールで成功したい、プロの選手になりたい子だけでなく、多くの子どもたちの何か助けになればと思います。

Bリーグ新人選手研修の講義でお話した内容の大きな柱の一つに、「キャラクター」というものがありました。講義では、プロフェッショナルのアスリートとしてのビジネスを理解する上で「キャラクター」への理解、取り扱いをお話しています。プロとして自分の商品価値を高めていく上では、とても重要な要素であって、キャラクター無くしてプロは成り立たないと言っても過言ではないと思っています。選手として、人間として、どんな選手なのかを説明できないと、魅力を見つけることが出来ません。

新人選手研修_元アスリートのメッセージ_伊藤俊亮_19キャクター理解

画像は実際のBリーグ新人選手研修のスライドの一部です。自分のキャラクターを理解してもらうためのプロセスを表しています。

子どもたちへ

このキャラクターというもの、実は「自己理解」というものに繋がります。自分の魅力を説明させられると非常に苦労するのは大人でも同じですが、難しく考える必要は全くありません。自分がどんな性格で、どんなタイプの人間で、どんなことが好きで、どんなことが得意で、どんな苦手があって、今何を食べたいのか。こんな事をきちんと理解しておくだけで、自分を説明することが出来るようになります。これが自己理解です。これを突き詰めていくことがキャラクターになってきます。

そしてこの自己理解が、様々な場面においてそれぞれの判断基準となってきます。どうして今その競技をやっているのか、なぜそこでそのシュートを選択したのか、あの子と友だちになった理由は、お昼ごはんにこれを食べたくなったのはどうして?自分を理解することで、行動を説明することができるようになり、判断に迷ったり悩んだりした際に答えを出すための指針、人生のコンパスとなってくれます。

私にも子供の頃がありました(可愛かったですよ)。行動に理由なんてありませんでした。そうしてしばらくして大人になって「あなたの魅力はなんですか」と問われたときに漠然としてしまいました。一般的な自己紹介以外に誰もそんな説明が必要だなんて教えてくれませんでしたから。むしろ集団の中で目立って特徴的であることは失敗を生むことのほうが多いかもしれません。今は欠点ばかりに目が行ってしまうこともあるかもしれませんが、別の場所ではそのキャラクターが素晴らしいものを生むかもしれません。自分の中のキャラクター理解を深めていって、誰かにとっての新しい魅力をどんどん見つけていって欲しいと願うばかりです。

短い夏休みですが、子どもたちがそれぞれ成長するためのきっかけをたくさん見つけられますように。

「キャラクターという自己理解がいざというときの判断の助けになる」

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