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3分で読めるストーリー

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大人向けの短いストーリーを書き溜めていきたいと思います。
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#児童文学

風の劇場

風の劇場

ぼくが窓を開けました。すると、そこは野原ではなく、小さな暗い部屋があるのみでした。

「どこへいってしまったんだろう、あの花の咲く野原は」

ぼくはひとりごとを言いました。そこにあったはずのみどりいろのやわらかい草でおいしげったやさしい野原が、窓の外にあるのが、いつもの景色だったのですから。

そのとき、窓の向こうにあらわれた暗い部屋に、ぽっと灯りがともりました。よく見てみると、ちいさい舞台にビロ

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おとぎの国

おとぎの国

 ある国のある森のおくに、古びた塔がたっていました。近くの村の人びとは、その塔には花のようにかわいいお姫さまがとらわれているだとか、魔女が薬を作っているだとか、好き好きにうわさしあっていました。しかし、その塔にのぼって真実をたしかめた者はだれ一人としていませんでした。

 あるとき、その村に、都会からきょうだいがひっこしてきました。お父さん、お母さん、それからお姉さんのアナベル、弟のサンベルの四人

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野原のちいさな物語り

野原のちいさな物語り

 広大な野原に、十字の形をした墓標が、何千、何百と立ち並んでおりました。墓標といってもそれは立派なものではなく、もともと海辺に流れついた流木であったり、壊れた船の柱であったりしました。しかし年月が経つにつれ、雨風に傷んで弱く、もろくなってゆきました。

 春のことです。
 ひとつの白い木でできた墓標の前に、舞い降りてきたものがありました。それは、花が咲き乱れる野原を夢見ていた綿毛です。白い半透明の

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