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最近の記事

世界.3

太陽は月の影に隠れた、寒く、暗く、霞んだ、白夜の季節、宮殿での出来事はある秩序に乗っ取って繰り返される。 蠟燭に火をつけると、神を見たようにボーっとできる、それはダンス、ダンス、ダンス、ホテル・カリフォルニアで踊る事。 ヒドラジンを注入した赤い血は、黒い鉛の液体へと変質する、何も見えないように歩いていける、お前は穢れた血だ、献血だって断られるくらいに、時を進める光が消えた世界では、何も進むことは無いか、その進みは緩やかになっていく。 吸うんだ、窒素酸化物にまみれた空気を

    • 私のレアリスム(リアリズム)

      写真というのはある種のリアリティと虚構によって成り立つものです。 そんな写真作品の中でも作者の目から見たリアルな光景の表現に主眼を置いた作品を#私のレアリスムとして投稿しています。 SNSの時代になってイイねとインプレッション数が崇められるようになった今日において、そこでウケる最大公約数的な表現を目指した写真は色彩や構図が大変すばらしくありながら、どこかリアリティに欠けた、意識を外に置いてそこでの評価に依存した作品になっているのではないでしょうか? 創造力を手にした人間

      • 僕たちすべての可能態

        日本中が祝福する日、今日は俺の誕生日だ WBCでの日本優勝を皆が祝福するなかで1つ年を重ねた、自分もあの英雄たちと変わらない年だけど なりたいと思うようにはなかなか行かないけど、なりたくないと思うことは容易くなれる  俺は醜い、けど君もそうだから大丈夫 欺瞞は嫌いだった、するのもされるのも、けど今や欺瞞に溢れている、意図的に 俺は銃を持っていない、持っていないはずだった 嫌いだったすべてのものを受け入れて、それでも生きると決めたから、古い記憶のように 初めて争っ

        • 光と闇の時間の散文

          大掃除のついでに布団を外に干しに出す、しばらく太陽の光が当たる位置を確かめて布団を物干し竿に掛けるというか乗せる。 布団は光の下へ、布団が生んだ影の範囲は光から闇へ。 光、太陽の当たるところではモノがはっきり見えて、日光は光合成を促して紫外線はモノを劣化させる、光の下では色んなものが進んでいく。 闇、太陽が直接当たらないあるいは全く当たらないところでは、光によって生み出される変化が緩やかになる、この前降った雪も光の下ではすぐに消えても、影の下ではしばらく残ってたように。

          リチウム(仮題)

          明かりを灯せばボーっとできるから、暗いときは明かりを灯そう。 好きじゃない、けどやめたらダメ 消し去りたい、けどやめたらダメ 明かりを灯せば考えなくなるから、考えたくないときは明かりを灯そう。 今日も髭を剃ったから今のところはまだ大丈夫。 俺の意思はこれで大丈夫かな? 心を水につけて、浮遊させ隔離させると、静かに揺れる船と蜃気楼のように朧気で、快適な麻痺、目の前から段々と遠ざかる世界を売った男。 唇が動いているのは分かるけど、何を言っているのか分からない、もう唇が動

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          具象と抽象

          カリフォルニアロケットに乗って夢の星まで出掛けよう、ヘイヘイマイマイ、カート・コバーンも死んだこの世界で。

          カリフォルニアロケットに乗って夢の星まで出掛けよう、ヘイヘイマイマイ、カート・コバーンも死んだこの世界で。

          ある猫を想って

          お気に入りの散歩コースに可愛らしい猫が居た。メスのまんまるしたキジ猫で、草の生した空き地に同化して匂箱座りで佇み、人が近づくとすり寄って来る、甘え上手な美人さん。 ある時からその猫を見なくなって、代わりにキジ猫の居た近くの家には 「スピード落とせ」「ネコ飛び出し注意」の旗が立つようになった。 あのキジ猫は恐らくこの家の半野良猫として生活していたんだろう。 黄色に黒ゴシックの文字が想起させる、キジ猫の死 こんな風に、何気なしにあの猫はどうしたのだろうと考えながら堤防沿い

          ある猫を想って