光と闇の時間の散文

大掃除のついでに布団を外に干しに出す、しばらく太陽の光が当たる位置を確かめて布団を物干し竿に掛けるというか乗せる。

布団は光の下へ、布団が生んだ影の範囲は光から闇へ。

光、太陽の当たるところではモノがはっきり見えて、日光は光合成を促して紫外線はモノを劣化させる、光の下では色んなものが進んでいく。

闇、太陽が直接当たらないあるいは全く当たらないところでは、光によって生み出される変化が緩やかになる、この前降った雪も光の下ではすぐに消えても、影の下ではしばらく残ってたように。

ピンクフロイドは狂気で"あの太陽の下 すべては調和を保っている"と歌っていたけど、自分は大雪の後、たまに道端の影に残る雪を見て、光は時間を進めて、闇は時間を留めるんじゃないかと思った。

もちろん相対性理論みたいに、物体の速度が光速に近づくにつれてその物体における時間が、静止している物体より遅くなるとかそういう厳密なものじゃないけど。

心だって、光の下では色んなものが進むのに、闇の下では何も進まない、永遠と思える気持ちと時間と過ごしながら。

けど闇は、モノを、思い出を留めてもくれているんだと思うと少し愛おしくなる。

家の影によけられた、溶けて小さくなった雪だるま。


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