見出し画像

ダイナモの新卒研修 潜入レポート(後編)

ダイナモピクチャーズにも、3名の新卒社員が入社。
入社後の約1ヶ月間は新卒研修に入ります。

前回の記事では、研修一週目の紹介をしました。

後編は、いよいよ技術研修に潜入します!

CGアニメーションスタジオでの仕事を志す方や、ダイナモピクチャーズでの仕事に興味がある方の参考になれば幸いです。

1.ダイナモの『技術研修』


ということで、早速潜入です。

ところでダイナモの技術研修って、どんな特徴があるのでしょう?

研修設計担当に話を聞いてみました。

ダイナモの新卒研修には、技術研修とカンパニー研修の2つの軸があることを前回お話しました。どちらが欠けてもいけない”両輪”なので、技術研修の大枠を検討するときには、カンパニー研修の内容を意識しています。一貫性が崩れないように。もちろん、逆も然りです。

たとえば、カンパニー研修で連携やコミュニケーションの重要性を度々説明するからこそ、技術研修では自分のスキルセットや担当領域以外も、全行程をすべて学びなおします。各工程のスキルアップを第一の目的としているのではなく、前後工程への理解や、俯瞰して考える視点の学びを重視しています。その分、苦手な領域の研修ではみんな苦労しているようです(笑)

◎技術研修とカンパニー研修の2つの軸については前回の記事

2.モデリング研修


モデリング研修では、まずは座学を進めます。

・社内でのモデラーの仕事内容
・他セクションとの関わりについて
・過去案件を例にモデリングの流れを紹介
・社内ツールの説明

など、講師から具体的な話が進みます。

その後の実践では、フェイシャルターゲット作成やレンダーセットアップ構築~簡単なコンポジット作業までを実践。

合間で、講師から仕事をする上での心がけを聞けるのも、新卒社員にとっては心強そうでした。

【VOICE】研修を受けた新卒社員の声

学生時代には知らなかった機能や、仕事をするうえで必須となる工程を知れた。

ソフトのツール以外にも資料集めのコツや、働くマインドに関しても教えていただいて学びになった。

レンダーレイヤーの設定やノードのつなぎ方はモデラーでなくとも使う設定なので、復習しながら覚えていきたい


3.セットアップ研修


続くセットアップ研修では、主にダイナモで行われるベースリグの作成をおこなっていました。

研修の流れとしては

  1. CG制作において、セットアップとは何か

  2. ダイナモのベースリグ作成に使われるツールの使い方

  3. 実際にツールを使ってベースリグの作成

今年はセットアップをメインスキルとしたメンバーがいないこともあり、苦労している人が多かった模様です。

【VOICE】研修を受けた新卒社員の声

綺麗にモデルを動かす為のウェイト塗りで意識する部分を学べた。

骨を入れるときのそれぞれの部位のコツがわかった。


4.モーションキャプチャー研修


モーションキャプチャー(以後 MoCap)研修は、ダイナモピクチャーズの特徴の一つである本社地下のスタジオを活用します。

MoCapスタジオについては、こちらもご覧ください。

まずは、MoCapの撮影体験!  

講師から、    

  • MoCapとは?

  • 実例の紹介

  • 撮影方法の説明

といった説明をした後、新卒社員の一人がアクター用スーツを着用。

[注]アクター
MoCapの撮影をする際は、プロのアクターさんに来ていただきます。
特殊なセンサーを付けた専用スーツを来ておこなう演技は圧巻の迫力。

試しに動いてみて…
正しくデータが取り込めているかチェックして…
キャラに命を吹き込む!

画面上のキャラがアクターと同じ動きをすると、みんな「おー…!」と感動している様子でした。

ちなみに、画面上に映っているのは、ダイナモオリジナルキャラクターの『もなちゃん』です。かわいい。

そして席に戻り、MotionBuilderを使用した後処理の体験もしました。

【VOICE】研修を受けた新卒社員の声

スーツを着てリアルタイムでキャラクターになることは普段ならできないことなので、とても貴重な体験だった。

モーションの修正に便利な機能が多く、覚えておきたいと思った。


5.アニメーション研修


最後に紹介するのは、アニメーション研修です。

初日に、講師からアニメーターの仕事内容の説明がありました。

 ・レイアウト工程とは?
 ・アニメーション工程とは?
 ・アニメーションの基礎的なノウハウ 
 ・案件によって必要なアニメーションスキルの違い
 ・実際の作品例を見ながら…

などなど。

カンパニー研修でも話に出ていた仕事の流れや、前後工程とのやり取りにおいて注意すべき点なども、より具体的な仕事に絡めて話されていました。

二日目は、主に実技を。シンプルなモデルを使った揺れものの基本アニメーション、「歩き」のアニメーションの作成などを実践するのですが…

その前にみんなで地下スタジオへ。

「歩き」のアニメーションの前に、自分で歩いてもらう模様です。

実際に自分で歩いてもらって、体の各部位がどういう動きをしているのかを先に体感します。アニメーターは、「参考動画が無いとアニメーションを付けられない」では困るので、自分で動いてその仕組みを知ることが大切です。参考動画の動きを単にトレースするのではなく、「どの部分が、なぜ、そのような動きをしているのか」を分析できる力を養ってほしい。自分自身で芝居ができる演技力があると、なお良いですね。

講師からのフィードバックもあり、有意義な時間だったようです。

【VOICE】研修を受けた新卒社員の声

アニメーションの具体的な流れから実際のアニメーションまで、いろいろ教えていただきました。

自分に不足している部分や、学生時代に会得できていなかった根本的な技術力が浮き彫りになり、とても勉強になった。


最後に


今回は、新卒研修潜入レポート(後編)をお送りしました。

この後も、エフェクトやコンポジット研修が続いていくのですが、また次の機会があればそこで紹介できればと思います。

研修期間は早くも折り返し。プロジェクトに入ってからは、この経験を存分に活かして、チャレンジしていってもらいたいと思います!

2023年入社の新卒採用をはじめ、
共に作品をつくる仲間を募集中です!