かどさんさん

ホントは
JR東海道線「愛知御津駅」すぐの老舗食堂 角三さんに行ってきたよ!
というタイトルにしたかったのですが長いので洒落てみました。今日はかねてから行きたかったお店と、ちょいとその近所を散策してきました。

JR東海道線で豊橋から二駅。愛知御津駅。
東海道本線が開業した当時は御油(ごゆ)駅だったが、戦後の駅舎再建の折に愛知御津(あいちみと)駅に改称したそうな。そんな鉄道豆知識。
御油(ごゆ)も御津(みと)も、子供の頃ぜんぜん読めなくていつも間違えてたなあー。豊橋市にも下地(しもじ)と読む地名や駅があるけど、これも良く考えたら読みにくいよな。したじ、って読むもんな大抵は。

で愛知御津駅。白くて可愛い駅舎ですね。

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懐かしい階段を渡る通路でホームを跨ぎ、無人改札に売店代わりのジュースやお菓子の自販機。切符も自動販売機だし、たぶんなんなら電子マネーでピッてやれば通れる。
私は、基本的に自動車通勤だし切符を買うのが好きなので、いまだにあの手のアプリを使った事がない。あれば便利だろうけどねー。なんか、行先を見て切符買って、あとで車掌さんにチェックしてもらうのが好きなんだよね。
名鉄パノラマスーパーの、ミューチケットのチェックってしなくなったよね。疫病禍になる前からだったっけ?あとで回収はするけど…。

で愛知御津駅。駅舎の前にはロータリーと自転車預り所。静かな遅い朝。
狭い路地を通って一旦県道のほうに向かう。跨線橋の足元を潜って、御津川を渡り、御津山の方に向かって見る。細く古い路地、置きっぱなしのカゴや原付、なんとなく目が合ったので会釈をしたら挨拶をしてくれたおばあちゃん。
のんびりしたところに飛行機が轟音をあげて飛んで行き、狭い道路にトラックが来て、すぐ裏の線路を快速列車が通り過ぎてく。
ヒトより乗り物のが多い。
御津山の麓の坂道をエッチラオッチラ歩く。

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一本向こうの路地でおばあちゃんたちが三人ぐらいで立ち話をしている。どっかの家で点けているテレビがラジオの音が漏れて来ている。山の中腹に鳥居が見えたので行ってみる。
どえらい急な階段を見て、あ、やべえかな…と思うが、どうも横っちょから回り込めそうだ。

昔から地図や意味もなく出歩くことが好きなので、こういう時ってとても楽しい。細い路地を曲がると鳥居の下に出る道路に突き当たった。
そこからさらに鳥居を目指して、多少マシだが結構急な階段を上がる。

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てっぺんには岩畳神社、と書かれている。いわたたみ、と読むらしい。
さらに斜面の、もう林と落ち葉に埋もれたようなところに小さな磐座があったが、さすがにビルケンシュトックでは無理だと思って、途中で引き返した。
…行くだけは行ってみたんだけどね。

汗がにじむ肌に、吹き抜ける冷たい風が心地よい。曇天で陽射しがなく、ぼんやりとした景色が広がっている。
舗装された道路を上がって行けば御津山の展望台に出るのだろう。

山を下りて愛知御津駅に戻る。まだ少し時間が早いので、駅近くの街角を歩く。
古い町並みに新しい家や建物が混じって、空き地や駐車場になった場所もある。
何処の景色も変わっていくのは当たり前なのだな。
自分ん家の近くでも、今になって平成4年ぐらいの写真を見たら忘れてる建物やお店があると思うし……。

で、お昼ご飯。
愛知御津駅すぐ、創業130年!?
お食事処 角三(かどさん)さん。
なんと東海道本線の愛知御津駅が開業した時からあるお店。という事は、ここが御油駅だった頃からあるのか、すごいな

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常連さんらしきオジサンが居て、テレビで野球中継が点いてて、テーブル席と座敷があって。なんだか懐かしい雰囲気。ウチの近所にも、昔こんな感じのお店があったなあ。
今から「こんな風に」作ってくれるお店もいいけど、昔からあるお店には、やっぱりまた違った風合いがあるよな。
注文したのは月見うどん

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と、コレは絶対食べようと決めていた名物のカツ丼。

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それと、濃厚酒粕アイス。
あったかいおうどん、いいですねえ。ネギと唐辛子を入れて頂く。
ダシの味が優しい、これも懐かしいおうどん。
私ゃこういううどんが好きだよ。味噌煮みもカレーうどんもいいけどさ、やっぱ帰るべきうどんってあるわけよ。それがコレだね…って感じの、シンプルなおうどん。月見なのでタマゴも入っている。ちょっと白身が固まったぐらいのやつ。これがまたいいんだな。
名物のカツ丼は推すだけあってホントに美味しい。ウメーんだコレが(川尻こだまちゃん風に)
こんな美味しいカツ丼久しぶりに食べた。町のフツーの食堂で、フツーに食べるカツ丼の最高のやつ。
ツユの味とカツに使うお肉の味と、タマゴとタマネギと。シンプルでいいんだなコレが。
カツを横に並べると上にデッドスペースが出来るのを、そこに端っこのカマボコ型のカツを乗せて埋めてくれている。親切。
付け合わせの小鉢とサービスのお味噌汁と、お漬物。
電車賃使って食べにくる価値は大いにあります。それも込みでこの値段ならバチ当たるぐらい美味しいです。
だって豊橋駅から愛知御津駅、つまり実質お店の目の前まで送迎してもらって片道200円、あとは実費で飲食代でしょ。ホントいい昼飯でした。

デザートには濃厚酒粕アイス。

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お店の方が言うには、秋田県の酒蔵から取り寄せた酒粕を使用した、ココでしか食べられない一品とのこと。酒粕アイスというもの自体が珍しいな、とも思ったし、甘酒なんかが好きなので注文してみたけど、これもまた美味しい。
ちょっとネチっとしたアイスは確かに香りが良くて濃厚な味わい。こいつを、添えてくれてあるクラッカーで食べるもよし、もうそのままスプーンでざっくりいって食べるもよし。
コレは美味しいわ。

全品ハズレなしのランチに満足して、愛知御津駅のベンチに腰掛けてボンヤリ電車を待っていました。いやー美味しかったし、知らない街角を歩けて、いい休日でした。
ご馳走様でした。
御津山の近くは良く通るのだけれど、これから県道を走る際には
ああ、あの辺に神社や路地があって、そこを歩いたなあ
と、時々思い出すんだろうな。
角三さんには、今度はつめたいおうどんを食べに行きたいです。牛モツ鍋も。
お食事処 角三さんHP
https://kado3.jp/menu_oryouri.html
Twitter
@kadosan

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