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作詞集・太陽と龍の追憶

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昔、バンドを組んでいた時に作詞したものや、新しく書いたものも含め こちらにて公開しております。 歌ってくれる人、使ってくれる人募集中です 詳しくはメッセージか、ツイッターのDMで… もっと読む
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2021年3月の記事一覧

明日、目が覚めませんように

真夜中に出発し
夕暮れ時を目指して
旅に出るサンセット倫理
抱えきれない憂鬱と
こなしきれない現実と
堪えきれない嗚咽から
遠く遠く離れてしまうための寝台特急

悲しいくらい澄んだ目をして
激しい痛みに吐き気を催して
内臓の色をしたあぶくを
こぼして走るサンセット倫理
抱えきれない希望と
さばききれない絶望と
堪えきれない明日から
遠く遠く離れてしまいたくて乗る寝台特急

明日、目が覚めませんよう

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Tears are words the mouth can’t say nor can the heart bear

心がひび割れて
砕けてしまいそうな別れさえ
二か月で遠い過去のこと

心が干からびて
風に飛ばされてしまいそうな別れも
二か月で遠い過去になる

涙は語ることなど出来ず
心に抱くことすら出来ない
ずっと大事にしていたいのに
ずっと大好きでいてほしいのに

最後のフレーズはきっと
別れの言葉だとすら思わない
何気ないフレーズ

心が引き裂けて
体バラバラつくしんぼになりそうな別れを
二か月で遠い過去

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Incinerador

不意に耳に入る
子供なんだかオトナなんだか
出来合いのバンド
鼻につく声、イケ好かない歌
昔から少しも好きになれないのに
わざわざ言うには敵が多すぎて
今でも聞くだけで、グッタリする奴等の歌

他人の買い物カゴを覗く
若く綺麗な人妻らしきひとの
買い物カゴに缶チューハイと梅酒
誰と酔うのか、酔ってなにするのか
大根と挽肉とニンジンと
夕餉と晩酌の後に
誰と酔うのか

大好きだったイエローモンキー

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春先の雨

舞い上がれ
恋焦がれ、憧れて
見上げた空へ

彼方まで
夢に見て、儚くて
夕暮れた空へ

春先の雨は優しくて
世界中の狂気と憂鬱が
僕の背中に降り続いても

舞い上がれ
恋焦がれ、憧れて
見上げた空へ

真夏の嵐は切なくて
死神の微笑と憂鬱が
僕の背中に突き刺さっても

砕け散れ
粉々で、崩れ去って
紫の空へ

秋風が冬を追いかけ
灰色の追憶と憂鬱が
僕の背中で膨らみ続けても
春先の雨は優しくて

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