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化粧品成分検定1級に合格しました

6月に化粧品成分検定1級を受けて、先日合格通知を頂きました。学習時間は90時間、2級を受けず1回で1級をパスすることができました。学習方法を振り返るとちょっと遠回りだったかと思うところもありますが、試験対策だけで終わらせないつもりで学習してきたので、無駄にはなっていないと感じています。学習過程で得た気づきについてシェアさせていただきます。

学習の流れ

全体としてこんな方法をとりました。

  • 学習スタート:テキスト前半(化学知識)の理解⇒問題集2級⇒問題集1級

  • 学習中盤:暗記

  • 試験前:テキスト後半の暗記(成分を網羅)

学習スタート:テキスト理解、問題集

化学の知識が全くないので、前半「界面活性剤」までは、化学式をノートに書いて理解していきました。 テキストの中盤「美白」以降は暗記中心になりそうなので、ここで試験の全体像を把握したくなり一旦テキストを離れ、公式問題集を解いていきました。
問題集は過去問をひたすらこなしていくほどのボリュームはなく、解説を読みながら理解を深めるといった使い方になりました。2級、1級ともすぐに読了してしまいましたが、個々の成分の暗記に入る前に問題集をやったことでどんなことが問われるかがわかってきました。

学習中盤:成分ガチ暗記

私は1回テキストを読むと2回目以降は集中力が途切れやすいので、ここで暗記中心の学習に変えました。暗記の正答率を高めていく方がモチベーションを維持できます。
油脂や界面活性剤などの、紛らわしい成分名を中心に表計算ソフトに自作問題を書き足していき、最終的に100個くらいの成分について名称を暗記したり分類できるようにしていきました。例えば「メラニンの生成を抑制する成分6種類」とか「酸化チタンをコーティングする成分9種類」といったことです。
表計算ソフトを使った理由は、問題をランダムに並べ替えたかったからです。いつも同じ順序で記憶を呼び起こしていると「記憶の引き出し」を端から順番に開けているだけになり、正しい引き出しをダイレクトに見つけることに繋がらない気がするからです。なので、出題順序を変えたり、配合目的から成分名、成分名から配合目的が言えるように適宜内容を編集して、記憶の引き出しへのアクセシビリティを高めていきました。このやり方はかなり自信になりましたが、そもそも自分が「出そうだ」と思った問題でしかない、という不安は残りました。

試験前:テキスト後半の暗記

そこであらためて試験範囲全体を網羅するために、試験の1週間前の週末は読み残していたテキスト後半に戻りました。ここで、中盤、暗記にハマりすぎてしまったことを少し後悔しました。テキストを完全に読まずに問題集に入ったので、まだ知らない成分がちらほらあり、すでに脳の記憶容量も一杯でなかなか記憶が定着しません。
ラスト1週間は覚えられない成分をメモ用紙に書き出してスマホで撮って、電車の中やちょっとした空き時間に目に焼き付けるようにしました。

テスト当日

1級の問題数は70問で合格ラインは80%です。仮に配点が均等なら14問まで不正解が許されます。正直、満点を取る気でいたのですが、悩む問題がちらほらと、まるで記憶にない成分が1つありました。さすがに14問は間違っていない自信はありましたが、テキストの読み込みへの時間配分をもっと増やした方が効率的に得点につながったかもしれまん。

応用が利くようになったかも

化粧品成分検定の学習をしながらCourseraの化粧品化学のSpecialization(専門コース)も学びました。こちらは品質管理なども含む広い範囲を学習しますが、中でもCosmetic Formulation Scienceでは、化粧品成分検定の学習がかなり役立ちました。成分名から界面活性剤の種類を見分ける方法をテキストでしっかり押さえておいたので、英語(INCI)でも応用が利きました。
一口に「化粧品業界」といっても幅広い職種がありますが、処方開発者でない限り、ラボで処方を組む経験をするのは難しく、その点が化粧品の処方を理解する上での大きな「壁」だと感じます。しかし今回並行して学習したCourseraで、成分の知識と処方開発の実務を俯瞰できたことで、壁の向こう側が少し見えた気がします。

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