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自作したフィルム巻き直し機を使った感想

材料・設計編製作編と経て、出来上がったフィルム巻き直し機を使って400ftフィルムの分割に挑戦しました。

これまでのおさらいもしながら、結果を報告したいと思います。


フィルム巻き直し機とは

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年々高騰するフィルムの価格から、少しでも安く入手するために映画用の400ft巻きのフィルムを購入し、自分で切り分けて使うことを思いつきます。

400ft巻きをカメラにセットできる形にするには

①400ftを100ftに切り分ける

②100ftをフィルムローダーにセットする

③フィルムローダーからパトローネに詰める

という工程が必要になり、100ft巻きフィルムを買って利用したことがあるので②③は経験があるものの、①をどのように行うかについて考える必要がでてきました。

その結果、暗室で400ft巻きを100ft巻きに巻きなおす専用の器具を作ることにしました。

それが”フィルム巻き直し機(便宜上命名)”です。


材料・設計編にて、完成イメージ図をもとに100均とホームセンターで必要な材料を買いそろえ、製作編にて加工して組み立てました。


そして製作してその日の夜に暗室にて、実際にフィルム巻き直し機を使って400ft巻きフィルムの分割作業を行いました。


使用感は想定通り、作業工程に難所あり

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ただハンドルを回してフィルムを左から右へ巻き取るだけなので難しいことは何もなく、巻き取り作業自体は思っていた通りにすすめられました。

フィルムが蛇行してズレることもなく、きれいに巻き取ることができました。


しかし、暗室内での作業という性質上、手探りでコア(巻き芯)にフィルムを差し込む作業が思っていた以上に精密さを要求される作業で難しかったです。

また、フィルムを必要量巻き取った後、カットしてつぎのコアにフィルムの先端を差し込むのですが、その際切断部が真っ直ぐ切られていないとコアに差し込んだ時に曲がる原因になってしまう、ということを作業をやりながら気づいた時が少し焦りました。結局、切断部のすぐ横を折って、折り目に沿ってカットすることで真っ直ぐ切り直して問題は回避しました。


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また、kentmereの100ftフィルムの直径を参考にして巻き取る量を決めたのですが、実際に巻き取ってみると恐らく今回使った400ft巻きフィルムの方がフィルムの厚みが厚かったようで、100ftを4分割するつもりが、5分割になってしまいました。1巻き80ftくらいになっているのではないかと。次巻き取りをするときは、もう少し巻き取る直径を大きくしたほうがよさそうです。


分割した5巻きのうち4巻きは密閉して冷蔵庫に、1巻きはフィルムローダーにセットしました。冷蔵庫を開けてストックしているフィルムを探してみたら、まだkentmere400の100ft巻きが2つ出てきたのと、パトローネ入りの35mmフィルムが6本、それから生産終了になるまえに買い溜めたacros100の120サイズが50本近く、4x5フィルムも2箱見つかりました。これ以外にも冷蔵庫に入れていない未使用フィルムが山ほどあるので、どうやって消費していこうか悩んでいます…。


まとめ

暗室と自作の専用器具を使うことで、400ft巻きフィルムを分割して35mmフィルムカメラに転用できるようになりました。

なかなか頻繁に使う器具でもないので、次使うのは2~3年後だと思いますが、ばっちり想定通りに使えたので、作ってよかったなと満足しています。

前々から400ft巻きフィルムは買いたかったのですが、巻き直し機をどうやって作るか考えるのをずっと先延ばしにしてしまっていました。思い切ってフィルムを買った勢いで設計して作ってよかったです。

ようやく念願だったkodak 5222を常用フィルムとして使えるようになったので、惜しまずどんどん写真を撮っていきたいです。

それから、これまではkodak 5222はsilversalt現像液でしか現像してきませんでしたが、他にもrodinalやTmax dev、Xtolなどほかの現像液で処理してみてどんな違いがあるのかを検証してみたいなとも思っています。

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