チーム運営で重視すべきは「公平」か「最適化」どちらか問題
チームを運営するときに必ずぶち当たる問題があります。それがこの2つの問題です。
✔️公平
✔️最適化(効率)
どちらを重視するかでチームの方向性や採用メンバーは決まってきます。
・公平性をとれば、チームの生産性や効率的な運用はできません。
・最適化をとれば、チームの生産性は上がりますが、公平は保てません。
この手の問いは「こっちの方がいい!」など、極論になりがちですが、個人的にはいいところどりすれば良いんじゃない?と思っています。
「そんなのできる?」
「いやいや、簡単にいうけども」
確かに簡単ではないと思います。
ただ、この部分に取り組んだり、考えたりしたリーダーはあまりいないのではないでしょうか?
ではどうやったら公平と最適化を維持できるのか。
この問いに対してのアンサーのひとつとして『遠くを見ること』が重要だと思っています。
チームにとっての公平性とは?
チームに所属する誰もが同じ時間だけ労働し、公平に扱われる。
一見すると理想郷ですよね。
「こういうところで働きたい!」
って人もいると思います。
しかし一方では、、、
「やったらやった分だけ評価されないとイヤだ!」
って人もいると思います。
ここからわかることは、この世に公平はあり得ないということ。
それぞれが感じていることは、必ずしも同じ方向性ではないかもしれないですし、感性だって違います。
だからチームをまとめて率いることが仕事であるチームリーダーは、とても難儀するわけです。
上層部から求められるのは『チームとしての成果・結果』なのに、メンバーには公平も求められる。
まさに板挟み状態。
公平と最適化。この2つは矛盾しているんです。
公平はほぼ無理です。
じゃあ最適化することに舵を傾けるか?と言われれば、そう簡単にいくはずもなく・・・
チームにとっての最適化(効率化)とは?
メンバーが持てる力を、最適なポジションで発揮する。
サッカーで言うならば
✔️FWの選手はFWのポジションで
✔️MFの選手はMFのポジションで
プレーすることです。
当たり前なんですが、これがビジネスとなるとそう簡単にいかないんですね。
その根底には「労働者は公平に扱わないといけない」という考えが浸透しているから。
労働者(検査技師)を公平に扱いすぎると、本来その人が持っている能力を引き出せない可能性があるんです。
僕がいる業界で言うと
✔️エコー検査が得意なのに、血液検査をやらせる
✔️細菌検査が得意なのに、生理機能検査をやらせる
経験としては大切だし、糧にもなりますが、チームとして結果を求めたときには非効率極まりないです。
他の分野を経験することは大切なので、ここではあくまで「チームとしての結果」を求めた場合ということを前提とします。
そうなると何が起きるかというと、、、
患者さんに提供するデータの質が落ちるんです。
本来ならちゃんと見つけられた病気も、僕たち検査技師のチームワークの問題で見つけられないってこともしばしば起きます。
個々の能力の問題はたしかに存在します。
でも、それをチームとして補っていくのがリーダーのやるべき仕事であり、医療 者としての勤めになります。
だから公平じゃなくて良いんじゃない?ってなりがちなんですが、これも極論なんですよね。
リーダーはそんな中でも『公平』を求められます。
公平 x 最適化はどう実現するか?
ここからが本題なんですが、遠くを見るとは一体どういうことなのか?
最初の方で「遠くを見ること」が公平と最適化を実現するひとつの方法だと書きました。
チームという特性上、どうしても「エース的存在」が出現します。
これが公平を崩す原因になったりするわけですが、ここに関しては以前書いたことがありまして。
この記事の中にも書いていますけど、つまりは
『目立つ人=重要な存在』ではない!
ということです。
チームを最適化すると、どうしても目立つ人(チームのエース)が何かと重視されたりします。
しかし、ここで公平性を重視すると、エースの能力は死にます。
エースを活かすには、ある種の特別扱いが必要です。
これでは全くもって公平ではないんですが、エースが活きてこないということは、チームが機能しないということになります。
それではチームとして成り立ちませんよね。
だからチームというのはエースを活かす方向にシフトするわけです。
ですが、そうするとその他のメンバーは
✔️不満
✔️不公平感
✔️モチベーション低下
を感じてきます。
そうするとチーム内に不協和音が響くようになるんです。
結果的にチームは木っ端微塵になる…ということも起き得るのです。
そこで「遠くを見る」です。
■一番関係性が低い人を重視する
僕が意識しているのは「関係度合いが低い人ほど重視する」ことです。
リーダーは聖人ではないので、チームの全員と仲が良いわけではありません。
✔️波長が合わない
✔️会話が噛み合わない
✔️何考えてるかわからない
なんてこともザラにあります。
いくら仕事だからといって
「じゃあ仲良くしようか」
「もっとあなたのことを教えてください」
とはなりません。この辺は人間vs人間の関係性なので、リーダーだからどうのこうのとはいかないんですね。
でも、チームを預かるリーダーとしての職務は果たさないといけない。
チームとしての結果を出すにはエースに頼ることが手っ取り早いことは誰しもわかるかと思います。
しかし、そのエースを活かすには周りのサポートが不可欠なんです。
つまり、チームを機能させるための最重要ピースは、実はリーダーから一番関係性が低い人なんです。
エースの待遇を厚くしつつも、遠くのメンバーのこともしっかり見ているとなれば、ある程度の公平性は保たれます。
何より、チームが機能していくためには不協和音はNG。
これはどんなチームでも共通事項です。
リーダーに近い人は不協和音が生まれにくい関係性です。常にコミュニケーションが取れているので。
表現はアレですが、適当に接していても不満はないんです。
常にコミュニケーションが取れているということは、多少のことでは関係性は揺らぎません。
しかし、リーダーから遠い人は不協和音が生まれやすいんです。
普段考えていることが、感覚的に伝わりにくいこともありますが、そもそもの絶対的なコミュニケーション量が足りないためです。
じゃあ、コミュニケーションを増やせばいいじゃないってことにも繋がるんですが、それができないから問題なわけです。
ですが、そういう存在がいるということをマイナスに考えることはないんです。
他の人とは違った観点を持っていますし、意見も忖度なしで言えるので。
ここで具体的に取れる作戦としては「気遣い」です。
■常に見ているよと感じさせる
なんだかストーカーみたいな表現ですが、ある意味ではそうかもしれませんね。
近い人とはコミュニケーションが取れているから、言葉は悪いですがそこまで重要視するほどでもありません。
でも遠くの人は違います。
ちゃんと気にかけてあげていないと、考えていることは分かりませんし、どんな働きっぷりかもわかりません。
仕事の進捗をいちいちチェックするマイクロマネジメント状態になるのは良くありませんが、
「今どうなってる?」
「これ、お願いできる?」
「カバーしてくれてありがとう」
など、何かと「あなたという存在は大いに認めているよ」と安心感を伝えることが、大きな不満を生まない秘訣です。
他人に対して不満がない人間はほとんどいません。
その部分をゼロにすることはできないので、いかにダメージを防ぐかというところに注力した方がいいんですね。
リーダーはチームに関わることは全て把握するくらいの気構えでいないと、メンバーが小さなSOSをだしていても気づけません。
まとめ
公平と最適化を両立させるには
✔️なるべく関係性が遠くにいるメンバーを大切にしていく
ことがポイントのひとつです。
その上でチームとして結果を出していくためには
・エースを大切にする
・それをサポートするメンバーはもっと大切にする
・モチベーションを上げることを忘れない
を意識することで、自然と強いチームができていきます。
明日から意識したからといって、1ヶ月後には変わっているというような、短期的に結果が出る考え方ではないですが、少なくても今よりは良い状態になると思います。
この考え方が絶対に正しいというわけではないので、ひとつのチームマネジメント方法として、ぜひ参考にしてみてくださいね。
だぴてぃ
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