新人が育たないのは本人のせいではない、周りのせいだ

新人が育たないということを属人的にしてはいけないんです。

これをわかっていないリーダーやマネジャー、ひいては先輩や同僚が多いのが現実かと思います。個人的にはこの考え方にはハッキリとNOを突きつけます。

もちろん、新人さん個人の問題ってことも多々あります。でもそれと育たないのは決してイコールではないというのが僕の考え方です。

新人育成という言葉というのは、ものすごく都合のいい言葉です。プラン通りではなくてもそれが新人さんのためになることなら「育成」という名のもとに有耶無耶にされることもしばしば。しかし、本来の新人育成というのはそうじゃないはず。

■プランがあるかどうか

新人育成というのは、新人さんが「しっかりと仕事を回せるようにする」ことが最初のゴールになります。いわゆる独り立ちですが、そのために先輩やチームが何をしているかが重要です。

僕は医療系なので、入職前に国家試験という難関があります。基本的には新人として入ってくる子たちはみんなその国家試験を突破してきています。なので、一定の学力はあるんです。しかし、だからといって現場レベルの知識やスキルがあるかどうかは別問題。

その点を少しでも実践的なものにするため、学校の教育カリキュラムには臨地実習というものがあります。ただこれは場所にもよりますが、医療の現場がどのように流れているかを知る機会だと思っていて、そこで現場で通用するレベルのスキルを身につけるのは正直言って無理です。カリキュラム的には建前上そうなっていたとしても、現実はスキル習得に何年もかかったりするものなので、たかが数週間で何ができるって話なんです。

注)これは臨床検査技師のお話ですけどね

まず、指導者側がそこを勘違いしていたり、自分のことを棚に上げてしまっている人が多いです。誰しもみんな、入職してからスキルを磨いたはずです。新人の頃は職場のルールを覚えるだけでキャパ満量になるはず。

だからこそ徐々にスキルや知識を身につけていくプランが必要です。今の時代、根性論は通用しません。押し付けではいけません。もはや働く人が企業を選ぶ時代。ちょっと前までの企業が働く人を選ぶ時代ではないんです。

そんなことで新人さんはすぐに辞めてしまいます。

新人育成において、そのチームなりのプランを準備していないもしくは考えていないチームや職場は、新人さんを採用する資格はありません。


■ダメな先輩

育成にはここも問題になります。というかこれがかなり大きい。


新人さんはいい意味で真っ白です。まだ何色にも染まっていない状態なので、言い換えればそのチームの方針・やり方次第でどうとでもなってしまいます。

だからこそしっかりと育てることが大事。

よく「あの子は頭いいから飲み込み早いよね」と言われるのは、うまくその環境を察知して、自分を殺してでも適応している人が多い印象です。でもそうなると今度は「個」が死んでしまうと思っていて。そこに甘んじてしまっていてはチームとしての伸び代はありません。

僕は常々、新人さんにはチームが持っているルールの中で自由に育って欲しいと思っています。もちろんルールはルールとして守ってもらわないと、組織として成り立たないのでそこは厳守してもらう。でも、自分の成長に関しては貪欲に、それこそ周りを利用するくらいでもいいです。とにかく遠慮してほしくないんです。

でも、そういう考えの人は結構少ないように思います。みんな、自分が最優先。極端な人では指導しない先輩がいますが、僕から言わせればバカです。言葉悪いですけど完全にバカです。なぜなら新人さんが育ってくれることで、チームとして余裕ができますし、その余裕で自分の成長にも時間投下できるので。

こういうのって至極シンプルなんですよね、本来は。でもそこに自分のエゴだったりプライドを挟んでしまうからうまくいかない。要はマウント取りたいわけです、表立ってはそうじゃなくても、心の隅っこでは「新人さんより自分はできるし重宝されるべき存在だ」って思っているんです。何度も言いますが言葉悪くても言います。バカですね。

そもそも評価というのは他人がすべきであって、自分が下すものじゃない。新人さんに教えない先輩というのは、自分から評価されることを手放している。でも評価されないことに対してものすごく執着して嫉妬しているんです。

こういう先輩や存在は、チームにとって毒です。さっさと異動させるなりして対処するしかないですね。現実は(やり方は派手だし法律的にダメかもしれませんが、ほんとにツイッター社羨ましい…)


■チーム単位で考える

こういうのって個人の問題に集約されがちですが、ちょっと考えればチーム全体の問題なんです。

育つ育たないっていうのは、本人のスペックや意識の問題もありますが、それ以上に環境要因が大きいモノです。

そこを見て見ぬふりをしているのが、99%の先輩やリーダーたち。

このnoteを見てくれた方はもうわかっています。そもそも耳の痛い話なら開いていないはずなので。

ということでちょっと中途半端ですが、これ以上書くとW杯に支障が出るのでこの辺にしておきましょう。

ではまた明日!(週末だから更新しないかもしれませんが)

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