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ドバイの不動産売買で使われる契約書

ドバイの不動産取引で利用される契約書を解説します。

この記事はこんな人に向いています。
✅ ドバイ不動産投資を検討している
✅ ドバイの契約が不安
✅ 制度の違いに興味がある

ドバイで不動産取引に関わる契約は、複数のフォーマットが定められています。今回は、DLD(ドバイ土地局)およびRERA(不動産の規制当局)によって規定されている5種類の契約書のフォーマットを解説します。


5つのフォーマット

Form A

売主とエージェント間の媒介契約書のこと。

売主は、売却したい物件の宣伝活動をしてくれるエージェントと媒介契約を締結します。このとき RERAフォームA の書式を利用します。フォームAの内容は下記が含まれます。

  • 売り手とエージェントの間の媒介契約の概要

  • 物件の収支、サービスチャージ、住宅ローンの状況、支払いスケジュールなどの物件の詳細情報

  • 物件の販売方法に関する詳細内容

フォーム A に署名すると、DLD のTrakheesiシステムによって承認され、不動産広告に許可番号が割り当てられます。QRコードが発行され、不動産広告がDLDによって承認された正しい内容であることが確認できます。

エージェントは、物件内容とTrakheesiの許可証を Property FInderやBayutのようなポータルサイトに掲載します。不動産所有者(売主)は、一度に 3つのフォームAを作成でき、最大3人の仲介業者と取引できます (仲介業者ごとに 1 つのフォームです)。

Form B

フォームBは、買主がエージェントを任命するときに利用する契約書です。このフォームBには、以下のようなデータがすべて含まれている必要があります。

  • 購入者が興味を持っている物件タイプ

  • 物件の所在地

  • 購入者の予算

  • 購入者の要件

  • 契約解除条件

  • 報酬率

  • エージェント手数料

RERAが定める法律に従い、買主は特定の理由によって一方的にこの契約を終了できます。契約を解除する場合、買い手は、詳細を フォームU に記入する必要があります。

Form I

フォーム I は、買い手と売り手の代理人をそれぞれ務めるエージェント間の契約です。このフォームは、クライアントだけでなく、エージェントの権利や関係性を決定します。フォーム I は主に、複数のエージェントが不動産の販売またはリースに関する 1 つの共同取引に関与する場合に適用されます。

Form F

フォームFは最も重要な書類です。SPA(Sales & Purchase Agreement)やMoU(Memorandum of Understanding)のことを指します。日本でいう、売買契約書に当たる書類です。
契約書の詳細な内容は割愛しますが、契約書英語の表現が特殊なものもあるので、経験していないとなかなか読みづらいものです。この書類に含まれていないものは、契約に含まれないので、しっかり確認しましょう。

ドバイのSPAは、基本的に紙の契約書です。契約書すべてのページに署名します。日本居住者の日本人が契約する場合、パスポートと同じサインで正確に署名してください。

Form U

両当事者の正式な契約解除通知です。買主または売主は、フォームUに署名することで、エージェントとの契約を一方的に終了できます。契約を終了する法的に認められた唯一の方法です。フォームUは、書面で通知する必要があります。解約理由と契約終了日も必要です。

NOC(No Objection Certificate)

NOCとは、物件所有者やデベロッパーが、その物件を買主に移転することに対して異議がないことを証明するものです。これがないと、取引は完了しません。所有権移転の手続きをする前に、必ず発行される必要があります。

PoA(Power of Attorney)

PoAは、不動産取引において、買主または売主の代わりに行動する別の人物を認可する法的文書、つまり委任状のことです。不動産取引の権限を第三者に委任することができます。


以上、ドバイの不動産売買で利用する契約です。
実際に契約するときに、不動産仲介がすべてを説明してくれるとは限りません。何のための書類なのかをしっかり理解して契約を進めましょう!


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