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2拠点生活のススメ|第95回|どちらも帰る場所

徳島に拠点を開いて3年になる。

最初は、訪問者として徳島に行く、川西の我が家に帰るという意識だったが、最近では、どちらも帰る場所になってきた。

昨日、徳島から帰ってきたのだが、ベランダに出てタバコをふかして見る川西の風景は、当たり前だがいつもの我が家の景色。・・・とはいえ、ああ我が家に帰ってきた〜というホッとした気持ちと言うより、ちょっとコンビニに行って帰ってきたといった感覚。逆に徳島に帰ったときも、まったく同じで、お〜久しぶりに来たな、なんていう気持ちでも無く、同じようにベランダに佇んで見る景色はいつもの日常だった。

なかなか伝わりにくいかも知れないが、どちらも我が家で、家が幾つあろうと、まったく意識の変わりがない。どちらも自分の暮らす場所であり、我が家なんだな。

どちらにいても、同じように書きものをし、ご飯を食べ、音楽を聴き、ゆっくり眠る。当たり前に聞こえるかもしれないが、その境地に至るのに3年という月日を要したのだ。

もちろん、2つの拠点において、自分の中のモードは若干切り替わる。徳島には海が在り、サーフィンがある。一人暮らしになることが多いので、炊事洗濯掃除といった日々の雑用も増える。けれど、不思議なくらいすんなりとモード切替が行われ、そこに何の戸惑いも、ためらいも無い。

2つのベランダから見える景色も、感じる日差しもまったく別物なんだけど、感覚としては同じなんだな。ここが自分でも不思議なところ。きっと淡路と鳴門という2つの海峡を渡ることで、知らぬ間にモード切替が行われているんだろう。

もちろん、場所は違えど、移動しているのは同じ自分なのだから、当たり前なのかも知れないが、「どちらも帰る場所」そんな感覚になるとは夢にも思わなかった。

今の自分にとっては、もはや徳島は無くてはならない、いや当たり前に存在する暮らしである。この先、徳島で自分は誰に出会い、何を見、感じ、暮らしていくんだろう。

ここからが、本当の2拠点生活と言えるのかもしれないな。

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