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2拠点生活のススメ|第31回|歌に魔法をかけられる人

年末恒例の紅白歌合戦、悲しいことに毎年知らないアーティストが増えていく。

最近は、演出過多な紅白より、裏番組でやっているテレ東の「年忘れにっぽんの歌」の方が沁みる世代になってきたような・・・(笑)。

歌が沁みるって、ただ上手いだけではない表現力というか、人間力みたいなものが必要で、演歌であろうと、POPSであろうと、歌詞が分からない外国の歌であろうと、歌い出した瞬間に魅了される歌手というのが存在するものだ。

今日のnoteは、そんな歌に魔法をかけられる人を追った

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年末、ふとしたキッカケで吉幾三さんが歌う「北の宿から」を聞いた。女の人が未練たっぷりで別れた男を思う、昭和丸出しの歌詞。

こんなことを言うと語弊があるが、とてもベタな歌詞なのだが、その情感というのか、味わい深い表現力で世界観が一気に拡がり、心をわしづかみにされた。

歌詞の世界も大切だけど、やはり歌は人、その表現力に圧倒されるモノ。あまりに「北の宿から」がイイ歌に感じたので、本家の都はるみさんは、どんな風に歌っているんだろうと興味を持ち、youtubeを漁りまくった。


これは、「北の宿から」がヒットした年末の紅白で歌われた映像。終盤のうなりがとても印象的。間奏で、「ブラジルの皆さんお聞きでしょうか・・・」というアナウンスが入るのが懐かしすぎて泣きそうになりました。

しかし、さすが本家本元、凄いわ・・・

都はるみさんに一気に魅了され、いろいろ調べていく内に、意外な事実を知った。それは、この「北の宿から」を封印していた時期があるということ。あまりに大きなヒット曲というのは、その歌手の運命をも変えてしまう力があるんですね。

その後、北朝鮮に拉致されていた地村富貴恵さんが、帰国後、この歌を同窓会で歌ったという記事を目にしたはるみさんは、地村さんの心の支えになっていたことを知り、歌って捨てたもんじゃ無いと、再び歌い始めたそうです。

これは、一度引退されて、再びカムバックされた頃の映像でしょうか。さらに歌詞を大切に歌われているような気がします。

そしてこれは、活動休止直前 おそらく70代の映像。さすがに3番のあとの転調部分は省かれているけれど、驚くことにさらに研ぎ澄まされた感情表現があり、表現力が一段と増している気がしました。


演歌を聞くことは滅多に無いのだけれど、偶然の導きで「都はるみ」という歌手の凄さを再発見し、とにかく圧倒された。人生すべてを歌に捧げてきた人なんだな。

幾つになっても、人は成長できる。

その事実に感動し、自分もそうありたいと強く思った年明けでした。

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