_2019-09-04_下午9

中国語学習にオススメの映画と、外国語を学ぶことの密かにして絶大な効能

以前中国語学習にオススメのドラマの投稿をしたが、過去最高の好きを獲得した(3つ)。
そこで今回は映画を紹介しようと思う。
いくつか紹介したいのがあるが、今回は理由があって一つだけにします。

それは台湾の映画で「我的少女时代」。リンク先の字幕は簡体字になっているので、自分と同じように普通话を学習している人でも没问题。

そもそも、以前紹介したオススメユーチューバーの李姉妹先生が推薦していた主題曲がまじよかったのでついでに観たのがきっかけ。中国(台湾?)の竹内まりやって感じの歌。

この内容といえば、とにかく調子よすぎる。例えると少女漫画家に憧れる少女が徹夜ハイで書きなぐった漫画を、後になって自分で読み返したら恥ずかしくて枕をかぶって叫びたくなるような、そんな作品。

それなのになぜ、俺のようなおっさんがそれにツッコミもできず、皮肉の一つも言えず、涙が止まらなくなってしまうのだろうか。なんどもなんども観直してしまうのだろうか(複数の鑑賞に耐えうるというのは、語学学習の題材として必須)。その理由を考察をしたいので、今回はこの一つのみを紹介することにした。

ひとつは、あまりにも直球ど真ん中の棒球は、むしろバットが出ないような感じ。まさに三十六計の中の空城计。日本でも有名なのは三国志(中国ではこの物語を三国演义といい、三国志というとオフィシャルな歴史書を指す)で诸葛亮が司马懿率いる10万以上の大軍に攻められた時、逆に城の門を開けて待っていたものだから、司马懿は何か秘策があるに違いないと思い逆に攻められなかったという話。とにかく無防備すぎて、つまらないツッコミはできなくなってしまう

もうひとつがここで一番言いたかったことなんだけど「母国語じゃないから」だと想像している。これが日本語の映画だったらここまで感動できるだろうかと自問してみたんだけど、結論としては否。母国語ではないから、自分の中では陳腐化していない表現に触れられ、それが感動を深めるのではないだろうかと感じた。

そしてこれがまさに「外国語を勉強してよかったこと」の代表的な理由の一つではないかと思う。自分のように結婚も離婚も成功も失敗も経験し、世界を中途半端に悟ったような目で見る癖がついた背中が煤けたおっさんでも、もう一度世界を子供のような目線で見ることができる。この経験、感覚は語学学習以外の何で得られるのか、自分には想像できない

前にも書いたけど、鬱になっていなければ語学の学習など絶対にしていなかった。この映画に出会えて、この映画に感動できる自分を発見できただけでも、鬱になったことは無駄ではなかったと強く思えるのだ

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