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数年ぶりに、映画を観てきた話など。ただし、大変マイナーな。(日記)

今回のタイトルが、既に、仮にも(いかに今や趣味レベルとは言え)創作に関わるものとしては、ご覧になった方の総ツッコミ待ちである件(挨拶)。

と、いうわけで、フジカワです。先日、働いている施設のサービス管理者の方と、(そろそろ勤続半年なので)支援計画再作成のために、少し面談をしたんですが、「フジカワさん、目が疲れてますね」と言われ、ああ、いかに多少慣れてきたとは言え、僕自身で思っている以上に疲労が溜まってるんだなあ、と思った今日このごろ、皆様いかがお過ごしでしょうか。

さて。タイトルの話です。ちょっと軽めの電波を受信し、家から一番近い(市バスで15分)最寄り駅近くに昔からある映画館のウェブサイトを見てみました。

その映画館、全国ロードショーレベルの大作ももちろん上映するのですが、時々、すごくマイナーな映画も上映するんです。で。昨日も、タイトルさえ聞いたことのないような作品を見つけて、興味をそそられました。

僕は結構ひねくれ者なので、大々的に喧伝されているような有名作より、そういったニッチな作品の方を観る傾向があります。

例えば、まあ、そもそも映画を観るというのが習慣としてないので、能動的に映画館へ足を運んで鑑賞した作品自体が少ないのですが、「眠る男」とか、「ざわざわ下北沢」とか、「マルコヴィッチの穴」とか、有名どころでも(ジム・キャリーの)「トゥルーマン・ショー」とか、(ジャック・ニコルソンの)「恋愛小説家」とか、その程度です。

で。その映画館の「上映スケジュール」を見ていて、「ん?」と思ったのが、「83歳のやさしいスパイ」という作品。全然知りません。ただ、妙に気になる。ならば、どうせと言うと変ですが、障害者手帳を提示すれば、1,000円で観られるので、今日、他の用事も駅前であったことですし、映画館まで行ってきました。

シアター内の客の人数も、僕を入れて総勢10人いるかいないかってあたりで、作品のマイナーさ加減がお分かりいただけるかと。んで、いくつかの予告の後、本編スタート。

まず、言語からして、英語じゃない。頑張って聞いてみたところ、スペイン語っぽい。後で知ったんですが、チリの映画だったそうです。

内容なんですが、「探偵事務所の依頼でスパイとして老人ホームに入った主人公が、入所者との交流を通じて、現実を知る」という感じです。全体的に、別段「山あり谷あり」の目まぐるしいストーリー展開があるわけでもなく、むしろのっぺりしてるなあ、と思ったら、それもそのはず。カテゴリとしては、ドキュメンタリー映画でした。

老人ホームを舞台に、ただひたすら、優しい時間が流れる。緊迫した空気もあったんですが、それもわずか。主人公の老人スパイも、逆にリアリティがないほどの善人。まあ、好感は持てましたが。スパイス程度に終盤に悲しいシーンこそあったものの、気がついたら終わってた、みたいな。

鑑賞後の感想としては、とても言葉にしづらいです。「つまんなかった!」というわけじゃないんですが、「あー、面白かった!」というわけでもない。ただ、映画館を出た後、「ほふう」と吐き出した息が、大変まろやかだったという。確かだな、と思ったのは、この空気感、ハリウッドの娯楽大作では、まず出せないものだなあ、という点です。

ポスターには「涙が溢れて止まらない」とか書いてあったんですが、僕がひねくれているのか、感動中枢がズレてるか摩耗しているのか、別に全然涙腺にも響かず。要は、「老人を孤独にするな」という一言で済むよね? と言いたくなる。擦れっ枯らし(カラシ)の上に、ケチャップ or チリソース? みたいな僕には、薄味はそうだったんですが、出汁はよく効いてるよね、という感じ。関西人ですし。

創作的な意味で、何らかの参考になったか? と問われりゃ、それについても「うーん?」なんですが、「でも、こういうのもあっていいよね」という、褒めてるんだか貶してるんだか、僕自身も良くわからないという。

なんかこう、毎日豪勢な食事をしている日常で、ふと食べたくなるだろう、お茶漬け的ポジションと言いましょうか。気取った言い方をするなら、情報過多で頭が沸騰している現代に、そっと差し水をしてくれるような。

まあまあ、損をしたわけでもないので、そっと頭の引き出しの中にしまっておきましょう、ってことで。今後も、気が向いた時に別の(マイナーな)作品を観に行ってもいいんじゃ? という、要するに、ここ数年ではまれに見るほど充実した土曜日でしたって話です。

最後に、その創作関連の話。大変しつこく推敲をしている、懸賞小説。もういいだろう、と思う→読み返す→細部を直したくなる→修正する→最初に戻る、の繰り返しです。

昨日の時点で、締切まで、後ちょうど1ヶ月となりました。どこかでキリを付けねばならんのですが、まあ、平たく言えば、不安の裏返しですね。

そうは言うものの、踏ん切りがつかないまま締切を過ぎてしまっては、何の意味もないので、悩む前に飛んだほうがいいのかも知れませんが。

そんな感じで、今晩はもう寝ようかと。ではまた。

サポートして頂けると、泣いて喜びます。『打てど響かず』というのが、創作者にとって一番哀しいことでございますので。人助けと思って、よろしくお願いいたします。