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子供には「小4の壁」、親にとっては「小5の壁」?検索データから見る保護者の悩みとは

こんにちは、データアナリストの小川知紘です。
皆さんは「小4の壁」(9歳の壁、10歳の壁)という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

私自身、言葉を目にしたことはありましたが、「この年齢あたりで何か変わるんだな」くらいにしか捉えておらず内容は分かっていませんでした。

文部科学省のホームページを見るとこのように書かれています。

9歳以降の小学校高学年の時期には、物事をある程度対象化して認識することができるようになる。対象との間に距離をおいた分析ができるようになり、知的な活動においてもより分化した追究が可能となる。自分のことも客観的にとらえられるようになるが、一方、発達の個人差も顕著になる(いわゆる「9歳の壁」)。身体も大きく成長し、自己肯定感を持ちはじめる時期であるが、反面、発達の個人差も大きく見られることから、自己に対する肯定的な意識を持てず、自尊感情の低下などにより劣等感を持ちやすくなる時期でもある。
 また、集団の規則を理解して、集団活動に主体的に関与したり、遊びなどでは自分たちで決まりを作り、ルールを守るようになる。その一方、この時期は、ギャングエイジとも言われ、閉鎖的な子どもの仲間集団が発生し、付和雷同的な行動が見られる場合もある。

出典:文部科学省ホームページ 子どもの発達段階ごとの特徴と重視すべき課題(https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/053/gaiyou/attach/1286156.htm)
(令和4年10月31日利用)


今回は小学3年生~6年生の保護者の子育て関連悩みをランキング化することで、
・保護者の悩みが学年ごとにどう変わっていくのか、
・小4の壁が検索キーワードからも見えるのか、

について調べてみることにしました。


早速ランキングの結果を見てみましょう。
こちらは保護者の子育て悩みキーワード上位を学年別にまとめたものです。

■集計方法
・対象期間:2021年4月~2022年3月
・対象期間内に、2か月以上「小学〇年」「小〇」を含むキーワード※を検索しているユーザーを各学年の保護者と定義
※事件に関する検索など、関係のないキーワードは対象外
・上記ユーザーの検索キーワードに弊社定義のカテゴリを付与し、①「質問・困りごと」「健康・医療」のいずれか、②「妊娠・育児」「教育」カテゴリのいずれか、の両方が紐づいたキーワードを対象に、検索人数の多い順にランキング作成
※2人以上子供がいる場合は他の学年の子供に関する悩みが含まれている可能性もありますが、上位のみを見ることもあり今回はこの定義で進めています

「小4」というキーワードが直接入っていることで上位に来ている可能性もありますが、「小4の壁」というキーワードが小学4年生の2番目に来ており、やはり関心の高さが伺えます。

他にも、黄緑字の「夜驚症」が小学4年生まで多く検索されている様子や、
紫字の「ジュニアシート いつまで」「小児科 何歳まで」のようにいつまで利用して良いものか気になるタイミングなども見えてきました。


全体を眺めていると、特に高学年は「求め方」「書き方」といった勉強に関する検索が多いことが気になります。
分かりやすいように勉強に関するキーワードを色付けしてみましょう。

すると、小学5年生を境に一気に勉強に関するキーワード検索が多くなることがはっきりと見えてきました。
もしかすると、保護者が子供に勉強を教える中で、忘れていたり教え方が分からなくなってくるのが小学5年生頃なのかもしれません。

一方で「作文の書き方」は小学3年生~5年生まで常に出て来ており、保護者を長く悩ませるテーマの1つであるとも言えそうです。


今回は小学生の子供を持つ保護者の悩みに着目して見てみました。
もしかすると保護者にとっての壁は小学4年生ではなく、勉強を教える難易度が上がる小学5年生にあるのかもしれません・・

筆者プロフィール
小川 知紘(おがわ ともひろ)
2018年よりヤフー・データソリューションの立ち上げに従事。
現在はDS.ANALYSIS(オーダーメイドの課題解決サービス)にて、クライアントに対する分析企画・アナリスト業務を担当。
副業として、幼児教室の先生 と 事業会社でのデータ分析 を行う。
データ分析が身近に感じられるネタでnoteを投稿中。

twitterもやっています。ご連絡はこちらまで→@tomohogawa
他note記事→アナリストの分析日誌

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