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Dr.Reve監修医””脳内美容”コラムVol.2 【PQQ-②】

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「PQQ」の効果:記憶力、注意力、認識能力の改善

今回は、PQQの多彩な効果のうち、脳機能改善効果についてお話しします。
PQQには、●神経保護作用(神経毒性を抑制したり、てんかん発作を抑制することが明らかになっている)、●神経再生作用(神経成長因子NGFを増強させる、切断末梢神経の再生を促進する効果が認められている)、● 脳機能改善機能(認識能力の改善、記憶保持)があります。

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少し脱線しますが、臨床診療では末梢神経障害の治療にビタミンEとビタミンB12を投薬することがあります。炎症や手術による痺れや、神経傷害や断裂などからの神経機能回復の目的に、微力ながら役立ってくれるからです。逆に言うと、神経障害に対する特効薬というものはないのですが、(前回のコラムでお話しした通り、神経再生というのは非常に困難な事象だからです)このビタミンEに加えてPQQを追加すると顕著に神経再生を促進するという実験結果があり、臨床的にも今後応用されるのでは、とわたし個人的には密かに期待を抱いています。
また、PQQの活性酸素除去能力がビタミンCの約6.3倍ということにも驚きますよね!

さて、以下、PQQの脳機能改善効果を確かめるために行われた、ヒトでの臨床試験の結果について説明していきます。
これらの試験では、いずれも、脳機能低下の自覚症状のある中高齢者を対象とし、
PQQを1日量として20mg摂取しています。
(対照群としては、プラセボ群と、PQQ20mg +COQ10 300mg群)

※COQ10;コエンザイムQ10。かつてビタミンQといわれたビタミン様化合物で補酵素。PQQ同様からだの中でエネルギー作りに関わったり、サビとり(=抗酸化作用)をする重要な栄養素。

◎単語記憶試験
7つの単語を記憶、想起(=思い出す)させる即時記憶をみるテスト。

◎ストループ試験
色の異なる文字の色を読む識別能力をみる。
色名を答える質問を行った場合、赤インクで書かれた「あか」の色名を答える場合より、青インクで書かれた「あか」の色名(『あお』)を答える方が時間がかかる。

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このように、“文字意味”と”文字色“のように同時に目にするふたつの情報が干渉しあう現象をストループ効果という。

◎RBANS test(repeated battery for the assessment of neuropsychological status )
全米で標準化された神経心理学検査のひとつで、簡便かつ詳細な検査として医療現場で普及してきている。
即時記憶、遅延記憶、視空間・構成、言語、注意の各認知領域を評価。

◎タッチエム試験
タッチパネルパソコンを使用して脳の認知機能を測定し評価するシステム。
認知症の診断の補助として使われている。

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これらの試験では、いずれも、PQQ摂取によるスコア上昇がみられ、さらにCOQ10との併用でより効果が増強されることもわかりました。
また、前頭野における血流の増加も認められています。

こうした臨床試験から、PQQを摂取すると、記憶保持だけでなく高次の脳機能も改善することがわかってきました。

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ここまではっきりとした効果が出るとは驚きますね。認知症や老化による脳機能低下には、ミトコンドリアの量、質、エネルギー効率、加えてPQQ独自の神経細胞への作用が大きく影響していたのですね。
人生100年時代を健やかに生きるために、勇気をもらえた気がします。
今までも私自身は、COQ10を積極的に摂取してきていましたが、もうすでにPQQをその仲間に加えています。

次回は、PQQの効果のうち、ストレス、不眠に対する効果についてお話しします。少々難しいお話が続きますが、次回もよろしくお願いします!


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