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【博士の就職体験談】逆境に負けず「博士としてどう貢献できるのか?」常に意識してみよう!

上記連載の第6弾。「"博士の逆境"に流されず、『博士として何ができるのか』を意識して仕事に取り組めば、社内で一目置かれるよ!」という1200字noteです(400字の3倍となってしまいました🙏)。


私は”博士積極採用”の企業に、博士課程修了後に新卒で入社しました。実際に働いて感じたのは、「博士を雇ったことのある部署だと、過ごしやすいのかもしれない」ということ。

私の配属先であった開発部には、一人だけ博士がいましたが、それ以外は過去に一人いたくらい。少なくとも「博士=ネガティブ」というイメージを持たれていると、入社間もない頃は感じることが多かったです。

そんなことを感じつつも、私は「博士として会社・部署に貢献せねば!」という意識を持っていました。

「博士号」を持っているため、博士卒の初任給は、修士卒に比べて多少箔がついていることがあります。私はそうだったので、少なくとも同期よりも成果を挙げる必要があると考えました。

さらに、「社会人4年目、つまり、修士卒で入社した先輩社員と同等かそれ以上の成果を出さねば」と心のどこかで常に思っていました。これは私の負けず嫌いが元になっていますが、「あんなに辛い博士時代を乗り越えたんだから、私だって社会人4年目と同じようにできるはずだ」と当時思っていた気がします。

”社会人4年目”は大げさと思われるかもしれませんが、「博士としてどう貢献できるのか」を意識して1~2年仕事をしていれば、同年代の先輩社員よりも活躍できるようになるはずです。

この意識を持って仕事をしていた私は、入社2年目となった頃には「Dr. りけ子さんなら大丈夫」といろんな仕事を振られるようになりました。「そんなに成果出してるのに、物足りないの!?」と、先輩や上司から言われるくらいには、部署で一目置かれるようになったと思います。

社会人4年目の先輩方は、数年規模で一つのプロジェクト(例えば、とある製品の開発)を経験し、製品の詳細や様々な分野の技術とのつながり、各部署との折衝、資料作成や審査会での発表、上司との議論、などなど、会社での仕事を学びます。

博士は、一つ以上の研究テーマに取り組むことで、社会人4年目の先輩方と同じような経験をしています。研究を一通り遂行した経験は、博士学生さんが思っている以上に大きな強みです。

そして、博士の強みの一つが「俯瞰力」。

入社して間もない頃は、担当のプロジェクトについて、ちんぷんかんぷんです。しかし、複数の研究テーマを体系的に博士論文にまとめた経験のある博士は、同世代の先輩社員に比べ、「ちんぷんかんぷんな事象」に対して、どうすれば理解できるのか、俯瞰して考えることができるはず。最初は霧がかかっていても、プロジェクトの全体像が鮮明になる日が、思いの外早く訪れると思います。

だからこそ、この記事を読んだ博士学生さんには、将来もし企業に就職したら、”社会人4年目”を目指して、「博士として何ができるのか」を考えながら仕事に取り組んでほしいです。

「結局、博士なんてネガティブにしか思われてないのか……」と拗ねずに、「よーし、やったるぞ!」という心意気が大事!


↓ 連載前回(第5回)の記事。

↓ 連載で書こうと思っている直近のネタを記載。

↓ 私の経歴を参考までに。

Dr. りけ子(Tsugumi)

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