家庭学習の重要性ー「宿題」を「課題」に変えた理由とは?

 最近、公立小中学校の教諭の時間外労働が多過ぎると、文科省から中教審に答申を投げかけています。しかし、小中学生やその両親から聞こえてくる声は「宿題を出してくれない」「試験がなくなった」「宿題をやっても採点してくれない」「悩みごとがあっても親身になってくれない」・・・不信感ばかりです。「学校は、もうあてにならない」と。
 
 その結果、公立小中学校の教諭の深刻な人材不足が学校教育の質の低下に拍車を掛けています。例えば、授業で終わり切らなかった箇所は「宿題」として提出させるが、採点はしない。これでは、生徒は自分の解答が正解なのか否か、判りません。間違ったやり方を覚える危険性もあります。

 そこで、当研究所ではスタッフと議論した結果、これまで授業終了時に生徒様にお出ししてきた「宿題」を「課題」と名称変更することに致しました。その理由は、上記のような学校の不足分を家庭でやれ、と言わんばかりのものと、明確に区別して頂きたいからです。

「課題」は、大学で私どもが学生に課したように、出さなければ本人が損するだけで、ヤル気のある学生はその講義をより深く理解できるようになり、成績も向上するために出すものです。何も、家の机でやるものとは限らず、
図書館でも、学校の放課後でもやって良いのです。

 その意義は第一に、授業で扱う内容を予め把握しておき、自分にとって難解な箇所を授業で解るように集中して貰う予習型。第二に、授業で扱った内容を記憶にしっかり定着させる為の復習型。科目にもよりますが、いずれも
「課題」は自分の家庭学習時間を充実させ、学業のパフォーマンスを上げる
ためのものです。

 強制されて嫌々やった上で、間違ったものでも、学校で提出さえすれば良い、というものとは明確に区別して頂きたいのです。私どもの使命は新しい知識や問題の正解の導き方を伝えることであり、それをモノにするために「課題」がある。

 このことを、生徒様にも、ご家庭にも強く認識して頂き、プロ家庭教師に授業して貰っているのだから、成績が上がって当たり前ーではなく、それをいかに生徒が脳内にしっかり叩き込むか、その為の「課題」だからです。

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