モテテク、トーク術のススメ。マニュアルやテクニックの何が悪い?はじめの一歩を踏み出す勇気

モテテクやトーク術は、それを信じることで一歩を踏み出せることに価値があるように思う。このような情報にアクセスする人はコミュニケーションやトークに課題や苦手意識を感じ、何とかしよう、改善しようとする人だろう。
社交場面への不安というものは、そもそもは他人からの否定的評価を恐れるものなのだが、それが徐々に自分への過剰な注意、注目となっていくことで苦しみが増していく。それがテクニックに目がいくことで、自分への注視が減っていき、コミュニケーションなどの本来集中すべきことに集中できて、その結果として成功体験が積めるのならば、それはそれで素晴らしいことなのではないかと思う。
他者や社会など外部からの評価ではなく、内的な正しさの確信、自己そのものを肯定するといった真の自信を醸成すべきだとも言われる。たしかにその通りなのだが、その道はなかなか険しい。特に若い人は根拠がないとなかなか自分を信じられなかったりする。だから何かを信じて行動に移せるというのは非常にいいことだと思う。歳をとると自然と「まあ、いいや」と思えるようになったり、いい意味で恥知らずになったりするし、その余裕のおかげで逆にうまくやれたりするのだが、若い人には実感しにくいかもしれない。
そしてテクニックの正しさはさておき、テクニックでなんとかしようとしてるその気持ち自体を相手はかわいくて愛おしく感じてくれているかもしれない。人が人を好きになったり嫌いになったりというのは複雑だ。相手のよこしまな意図が見透かせても、自分の方が大きくて、高いところから見下ろせてれば脅威を感じることなく、むしろ愛しく感じることもある。そしてテクニックを語っている人自身、本当は別な要因でうまくいっているのに、それには気づかずに「おれはこのテクニックのおかげでうまくいった」と自分のやり方を紹介しているだけかもしれない。
自信の持ち方、一歩を踏み出すきっかけ、人が人を好きになる道筋にはいろいろある。これらを理解しておくのも人生をラクにしたり楽しくするための使える「テクニック」だと思う。

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