不倫自伝小説「シンプルな情熱」を読む
毎年,ノーベル文学賞受賞作家の作品を読むようにしている.そうでもしないと,なかなか小説を読まないので.2022年はフランスのアニー・エルノーだった.
代表作を調べることもなく,図書館の検索結果で目に付いた作品を2冊予約した.そのうちの1冊が本書「シンプルな情熱」だ.
冒頭からインパクトが凄い.
本書は,離婚した女性教師と東欧の妻子ある外交官の激しく「シンプルな」肉体関係を描いた自伝的小説である.社会的に評判になった小説だが,賛否両論あったらしい.フランスでは,女性の評論家がとても好意的であった一方,高年齢男性の評論家には極めてウケが悪かったようだ.
インパクトはあったが,特に素晴らしいとは思わなかった.他のも読んでみようと思うが,最初に借りた2冊のうちの1冊は「嫉妬」で,これも,ペニスを握っていると落ち着くみたいな話から始まったので,そこで閉じた.
最近のノーベル文学賞受賞作家の作品であれば,カズオイシグロの方が良いな.
© 2023 Manabu KANO.
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