見出し画像

【書評】「仙台育英 日本一からの招待」これが新しいリーダー像だ!

こんにちは、サカモトです。

さて、今回は昨年夏の甲子園優勝、そして、今年は準優勝を成し遂げた仙台育英高校の須江監督の本の紹介です。

須江監督は昨年優勝したときのコメントで、「青春は密」との言葉を残し、有名になりました。全文はこちらです。

「入学どころか、多分おそらく中学校の卒業式もちゃんとできなくて、高校生活っていうのは何と言うか、ぼくたち大人が過ごしてきた高校生活とはまったく違うんですね。〝青春ってすごく密〟なので。でも、そういうことは全部、『駄目だ、駄目だ』と言われて、活動をしていてもどこかでストップがかかって、どこかでいつも止まってしまうような苦しい中で、でも本当にあきらめないでやってくれたこと。でも、それをさせてくれたのは、ぼくたちだけじゃなくて、やっぱり全国の高校生のみんなが、本当によくやってくれて、たとえば、今日の下関国際さんもそうですけど、大阪桐蔭さんとか、そういう目標になるチームがあったから、どんなときでもあきらめないで、暗い中でも走っていけたので、本当にすべての高校生の努力のたまものが、ただただ最後、ぼくたちがここに立ったというだけなので、ぜひ全国の高校生に拍手してもらえたらなと思います」

その他にも「日本一は勝ち取るものではなく、招待されるもの」などコメントなど、発信される言葉でクローズアップされることが多く、言葉を大事にされる方と思ってましたが、この本を読んで想像の上を行って驚きました。

とにかく、言葉を大事にするエピソードがたくさん出てきます。

まず、
夏の大会が終わって3年生が1年を短い言葉で締めくくる、
選手とコミュニケーションを取るときには相手からの言葉を引き出すため「どう?」と短く声をかける、
選手のやる気を引き出すためにいいところと悪いところをメッセージとして伝える、
試合が終わったあとは、必ず試合をはじめから振り返り、何が良くて、何が悪かったか言語化する
などです。

特に第5章で例として、どのように選手にメッセージを伝えているかの例がのっているのですが、これが長文で熱いんです。これは選手は意気に感じるだろうなと感じさせてくれます。

これからのリーダーに必要なものは言葉なんだなとあらためて感じさせてくれました。さすが日本一になっただけのことはあります。新しいリーダー像ですね。


言葉の使い方以外にもエピソードも印象的です。

僕は覚えてないのですが、仙台育英高校は2017年に不祥事を起こし、その責任をとって、当時の監督が辞職し、その後を受けて、須江さんが2018年から仙台育英高校の監督になったそうです。いわば、マイナスからのスタートです。

2018年の春は出場は逃すものの、夏は甲子園出場を果たすものの、浦和学院に大敗するわけです。その試合の後に1000日後に日本一になると決めます。

そこから1000日後、つまり、3年後に日本一になろうと決めるわけです。

しかし、2020年はコロナ禍で甲子園が中止になり、3年目の2021年はなんと県大会で敗退します。その逆境の時にどのように過ごしたのか、詳細に書かれてましたが、大変なときにきちんと過ごしているのがよく分かります。

大変なときに、いかに過ごすかで、人の価値は決まるといいますが、まさしくそのとおりです。だからこそ、その翌年になんと全国制覇を果たすことができたわけです。

この辺のエピソードもぜひ読んでほしいですね。

とにかく、2022年に優勝、2023年に準優勝というのも納得でした。これから高校野球で仙台育英は躍進するんだろうなと思います。

これから甲子園で仙台育英高校がどうなるかは注目しようと思います。

この記事が参加している募集

読書感想文

高校野球を語ろう

よろしければサポートお願いします。サポートいただいた費用は自分の応援する活動の支援に使わせていただきます。