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『アシロボ®』はこうして生まれた! 開発者が語るあれこれ

きっかけは、こんなことでした。

2019年2月14日に正式版をリリースして以来、シンプル操作・リーズナブルな純国産RPA(Robotic Process Automation)として人気を維持し続けるアシロボ®
 
本日は、そんな『アシロボ®』の誕生秘話と、開発したメンバーにエンジニアとしてのマインドについてインタビューしたいと思います。

子どもでも使えるRPAを作ろう!

——というわけで、冒頭の漫画の通り、社長の土橋が何やら思い立ったのが始まりですね。
 
すー:ある日、社長から突然LINEが来て、「RPA作れる?」って一言。
「え? 何の話?」ってなって。既読スルーしちゃってたかもです(笑)。その後で、週末にキーボード入力とマウス移動をする機能をちょいと作って、「こんな感じですかね?」と見せたら、「それ作るぞ」ってなりました。
 
——アシロボの開発についてお聞きしたいと思います。スタートから形ができあがるまでどれくらいかかったんですか?
 
えま:開発初期当時、日本でもRPAが話題になり始めていました。だけど、ローカライズ版っていう海外のサービスを日本語訳しただけとか、日本製なんだけどちょっと開発者チックで、現場で使うには難しいんじゃないかなというものが多かった印象でした。だったら本当に現場担当者、それこそ子どもでも使えるRPAを作りたいってことで「アシロボ」開発がスタートしました。
 
すー:最初は開発チームそのものがなくて。僕が動いて、ある程度土台ができたところで、とぅさんがブラウザとライセンス回りを作り始めて、そのあとえまさんが加わりました。
 
技術調査をするのに半年くらいかけて、その後半年から1年の間で、プロトタイプができた記憶があります。まずプログラムとしてどういった機能やパーツが必要なのかを考えて。ある程度、こういう機能やパーツなら試作できました、っていうのをデモして。製品のイメージを徐々に固めながら仕様づくりを進めて、作れる根拠から確保していきました。

——当時あった既存のRPAより使いやすいものを目指していったんですね。
 
とぅ:そうですね。あと、シナリオ(ロボットを動かず台本のようなもの)を作るのに時間がかかってしまう、ということがありましたね。
 
えま:結局、開発者チックだと業務現場の自分たちでシナリオを作れないから、外部の人にシナリオ作成支援やサポートを依頼して、ライセンス費用以外にもめちゃくちゃお金を払うことになっているなんてこともあったり……。だから、アシロボは現場担当やバックオフィスの人たちがシナリオを「自分」で作ることができるRPAを目指しました。
 
こだわったのはインターネット通信が必要なクラウド形式じゃなくて、オフラインでも使えるってところ。通信が必要になるのはライセンスの認証と、アップデートのときだけなので、オフラインで使えるっていうのがアシロボの強みですね。
 
——セキュリティ面でも安心ですよね。開発中にチーム内で意見が違ったり衝突することはありますか?
 
すー:意見の違いはたまにあったりします。でも基本みんな仲いいから、衝突とかはあまりないですね。
 
とぅ:みんな意見するのにちゃんと理由を説明するから。

目的のない散歩でインスピレーションを得る

——アシロボ開発に限らずですが、開発者としてインスピレーションを得るために普段からやっていることってありますか?
 
とぅ:クラウドファンディングとかを見てみたりしますね。まだ形になっていない、いろんな面白いアイデアがあるから。実際に自分も面白そうな企画にお金を払って応援したことがあります。

すー:僕は自己管理が大の苦手なので、インスピレーションを得るためにもっと行動しないといけないと思っていて。最近はめっちゃ散歩しています。どこかで読んだのか、誰かから聞いたのかは忘れたんですけど、目的なしで散歩するといいよって聞きまして。だから目的のない行動をあえて多く取っています。フラっと出かけて頭の中を整理したり。
 
えま:僕はネットのまとめ記事を読んだり、今の流行りやニュースは必ずチェックしています。あとは他社のRPAの動向とか。情報収集ですね。
 
——ユーザーの反応等で嬉しかったことや悩むことはありますか?
 
すー:アシロボ上級セミナーでリピーターの方が何人もいて、毎月、時間を作ってアシロボを使おうって思ってくれているのが嬉しいです。
 
とぅ:開発していて悩むことについては、専門の言葉じゃなくて簡単な言葉で表現したいんだけど、どんな言い回しすればいいのかなっていうのは、いつも考えますね。
 
——壁にぶち当たった時の解決法ってありますか?
 
えま:エラーが起きて原因が見つからないっていう話になると、ひたすら調査。
 
——チーム内で聞いたりとかは?
 
えま:それもあるけど、結構みんな自力で調べることの方が多い。ひたすら調査して、ヒントになりそうな記事とかを探して。で、その後に共有する感じ。アシロボに関しては、プログラムだけじゃないところとか、他のアプリケーションの要素とかあったりするから。一概にこの原因だけじゃない時があるので、いろんな可能性のパターンを考える。

 すー:問題があったとき、たまに聞く言葉なんですけど「エスパー力」。開発者とかエンジニアの中で「こいつエスパーだ」って言われる人もいるんですけど。そういうのは土台がしっかりしているからこそできる芸当だと思います。最初はどこを見るべきなのかとか、直感的にわかる。
 
えま:開発者って「ここからここまでが自分の範囲だから、それ以外は知らないよ」みたいな人も多いんですけど、うちのメンバーはまず自分を疑うマインドを持っているので、いいのかなと思いますね。
 
すー:得意なものが違う人が集まっているので、助かりますね。たとえば、エラーが起きたときにもそれぞれが別の可能性を考えて、解決できたり。お互いにカバーできていると思います。
 
——問題に対して解決しようっていう意欲を持っている人たちが集まっているのが素晴らしいと思います。
 
えま:いい意味でイカレてる人が多いですね(笑)。普通の会社では合わないかもしれないっていう。同じような作業をするのは苦手かなって。自分から考えて動く方が好きっていうメンバーが多い。問題解決の時とかも大体ロジックが一緒なので同じ答えに辿り着く。

月に1度のもくもく会

——みなさん一体感があるんですね。チームワークを維持するために何かやってることはありますか?
 
えま:すーさんはよく、お菓子を配り歩いてます(笑)。
 
すー:チームプレーっていうのはあんまり意識してなくて、一人一人が野良猫のようなところが若干あって。それがうまくいってる、みたいな。大体誰か落ちたら誰かカバーする。そういう意味では若いメンバーがすごく頑張って良い仕事をしていますね。
 
あとは小さいネタをチャットで共有したりとかしています。チャットで話が盛り上がる時は楽しいです。
 
——例えばどんなこと?
 
すー:大体は技術的なニュースの共有ですね。あとは月に1回、他部署との交流勉強会をやっています。
 
えま:以前は食事会みたいなのを開催していたんだけど、今は方向性変えました。食事や飲み会は、あまりこのチームには合わないかなって。お菓子食べながら黙々と、勉強会というか何か一緒に作ろう、みたいな会をやることになった。
 
他部署も参加してもらって、たとえばWebのサービス作ってみて、そっちはプログラミングよろしくとか、こっちはデザインよろしくーとか。いつもと逆のパターンにして作るとかも面白いかなって。もしくは黙々と何かしら一人で作りたいものを作っていてもいいし。要するに技術力アップのお題とか新しいものに触れてみようの会。プログラミングだけじゃなくて画像処理ソフトや音楽作成ツールの使い方とか。そういう新しいネタの勉強会をやってます。いわゆる「もくもく会」ですね。
 
——今後の野望があれば教えてください!

すー:今の開発チームが、「特殊部隊」っていわれるような強いチームにしたいなって。もっともっと上を目指してやっていきたいですね。
 
えま:アシロボ以外でも、今はネタとしてはいくつかありますね。どうなっていくかはまだわからない。最終的にはITじゃなくても一緒に働きたいメンバーで集まっている。そんな感じになれればいいな。

——アシロボ、そしてアシロボ以外も。予想もつかないような面白いものができ上がるといいですね! 以上でインタビューは終わりです。ありがとうございました!

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