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本命になりたい。~第二回家出の記録

無事に予告家出を敢行できた。
逃亡せず帰宅。
45歳にして夜行バスで往復。
友人たちにはとても驚かれた。
乗客はふつうに年上みたいなひともいたけど。

前回(第一回)は夫が取ってきた新幹線チケットで、夫が決めた出発時刻に駅まで送られて、到着時刻に駅に迎えに来られた。
日帰りで新神戸から東京。
なんにもリラックスもできなかった。
移動も走ってた。美術館も早足で、悲しかった。
家族からはなれて楽しみたかったけど、絶対に急いで帰る!って思いながらゆっくり自由には楽しめなかった。

結婚してからは夜出かけない、ひとりで街に行かない、自分に贅沢に時間を使えない、それにはいろいろ理由があって。
家族に不快な顔をされてまで決行できる勇気がなかった。

前回ほんとうに悔しかったから本気のリベンジ。
家出といっても結婚後、はじめて丸一日家を空けただけ。
ごはんの作り置きは一食だけ。
あとは各々なんとかしろってことで。

学生の頃はよく夜行バスに乗った。
25年程前だが3列シートでしっかり倒せてフットレストやブランケットがあった気がする。
今回はほぼ観光バスと同じ広さの4列シート。即身仏みたいに?足曲げて寝た。
女性シートだったから隣はまともな女性でよかった。会話通じた。
安い業者を選ぶと孫請けとかあり得るからJRで。
Wi-Fiあり、充電用USB挿し口あり。(やばいくらい高温になってスマホのサーモスタット作動した)
トイレ休憩2回。
2回目の神奈川の休憩で早朝の富士山を見た。
帰りは夜で、雨だったし見えなかった。
道中は何も起きなかったが夜ひとりで出かけてることに興奮していた。

【できたこと】
中学校の友人と築地でモーニング
いっしょに写真撮りながらぶらぶら
表参道で美術鑑賞
池袋でお茶
舞台鑑賞
駅前ぶらぶら
高校の友人と居酒屋
お土産購入
おわり

計画を立てているときに、無限にやりたいことが湧いてきて、私全然ひとりで遊べる人間だったということをはっきり思い出してしまった。
学生時代や夜働いてた頃はよくひとりで遊んでいた。
こどもが小さいうちはひとりで健康診断に行くだけでも早く帰らなくちゃ、なんかお土産買おうかな、って思っていた。
今回は、一日で回りきれないくらいやりたいことがあったけど移動に案外時間を取られたり、予定外の食事があったりして夜景の撮影とか銭湯に行くのがキャンセルになった。プラネタリウムも。別にいいけど。

前回は東京が久しぶりすぎてほんとうに怖かった。
歌舞伎町のゴールデン街にはじめて行ってドキドキした。
そのときはとても会いたいひとがいたから勇気が出たし、会えてものすごくしあわせだった。

今回は、長く連絡していなかった、私の愛する彼女たちと約束ができたからとてもワクワクした。

中学校の友人は、当時同じ地区に住んでいながらハイソサエティな感じのお嬢さんで、社会的ステータスのある親元で兄弟が難関大学卒の子だったけどなぜか私と気が合って、はじめて飲酒したのもこの彼女といっしょだった。
現状の不満とかお互い話してみると、不思議と偶然の一致があり、やはり親友ってこうだなってあらためて思えたし、彼女の悩みが軽くなったみたいで私と話せてほんとによかったと言ってくれた。
わざわざ来てくれたから、とお土産を買ってくれた。
彼女とずっと続いていて私のほうこそよかったと思う。

高校の友人は、プロの演奏家なんだけどほかに本職もあって、才能がありながらめちゃめちゃ努力している感じが相変わらずだった。
私たちはお互いに好きすぎて、一時期私の家にいっしょに住んでいた。
ふたりでいたら何もいらないと思っていた。
進学ではなればなれになって、彼女にはいろんな恋人ができた。
私はいちいち彼らの顔を見に行った。
大学の先輩とか舞台関連のひととか既婚の音楽Pとか元旦那とか……。
2回目の結婚をしてさすがにもう私のことを気にかけてはいないだろうと思って会ったけれど、「友だちじゃなくて愛してるひと枠」と言ってくれて嬉しかった。

忙しくすごしていると、相手は自分を気にかけていないだろうな、となぜか思い込むようになってしまう。
私のほうは一度好きになると気持ちがほとんど落ちない。
自分が特殊なんだろうなと思うから相手が同じじゃなくても仕方ない。
今回の再会では、相手の気持ちがいまもあることを確認できて私はとても嬉しかったけど、自分は気持ちを表せていたのだろうか。伝わっただろうか。
私がそっけない人間だってふたりは知っているだろうけど。
(西洋占星術では個人天体がすべて私の思うそっけない態度トップ3のサイン天秤、蠍、山羊だから!)
でも、本音の本音は、相手の一番でいたい。
彼女たちに日頃なにをしてあげられているわけじゃないけれど、私はずっとそう思っている。
矛盾しているが、複数のひとを愛していても、彼らの一番でいたい。
そういう欲深さがある。


大好きなアイドルNegiccoの『ときめきのヘッドライナー』という曲がある。
作曲・西寺郷太、作詞・ジェーン・スーという神布陣。
アイドルの気持ちとして、ファンのなかで二番目じゃなくて本命になりたいと歌っている。
私も日々、そういう願望を持っているからこの歌詞はとてもよくわかる。
好きになったひとにはずっと好きでいてほしくて一番でいたい。
自分がそう思っていることを意識すると、叶わないときに辛いから考えないようにしているけれど。

欲深いのはいけないことと社会から教わる。
ほんとうにそう?
求めちゃいけない?
たった一回しか生きられないのに?

私は好きを我慢して我慢して、逆にダメになったことがわかった。
わかったから言うけど、我慢すると健康を害するよ。
すぐにダメにはなんないけど、いつか変になるよ。


覗いてくれたあなた、ありがとう。

不定期更新します。
質問にはお答えしかねます。

また私の12ハウスに遊びにきてくださいね。















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