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レッスンとは共同作業である

 全国各地にレッスンで伺っていますが、「レッスンを受ければ上手になれる」と思っている生徒さんがたまにいます。一部の例外を除いて、これは大きな間違いです。

 生徒さんが音大受験などの目標を抱えていて向上心があるとか、音楽的なセンスが飛び抜けているなどの条件が揃わない限り、「レッスンの場に居ただけ」では決して上達はしません。

 まして、僕が全国に指導に行く対象となる生徒さんは、その多くが吹奏楽部で、「与えられた楽器を仕方なくこなしている」子も少なくありませんから、こうなるのも無理はないかなとも思うのですが、やるからには向上心を持って上手になって、楽器を楽しく弾いて貰えるようになりたいので、こちらもレッスンに行く訳です。

とはいえ、初めて楽器を持たされて「来週レッスンの先生が来るから」といきなり通達されても困りますよね。顧問の先生や先輩が「レッスンで何をするのか、それをこの先どう活かすのか」教えてあげて欲しいところです。

ここで大切なのが

 レッスンで先生に指摘された点を意識し、与えられた課題を「日々の練習によって積み重ねること」で初めて上達する

 ということを知っておくこと。努力と積み重ね無しに上達するなんて事はありえない、これはまず頭にしっかりと刻んで欲しいと思います。

 先生に与えられた課題をやるのは当然のことながら、「何の為の練習か」「何を意識するべきなのか」など先生からのアドバイスをしっかりと理解し思考しながら練習する必要があります。ただ渡された楽譜を弾くだけでは効果が半減してしまいます。「何の為にやるのか」が分からなければ先生に聞けば良いのです。そこで答えられない先生はいないはずです。

 先生と二人三脚で技術を向上させ、楽しく楽器を弾いて音楽の喜びを広げていく為にも、「レッスンを受けるだけでは上手になれない」の意図を汲み取って頂けたら嬉しいです。

レッスンは先生と生徒さんの共同作業。
 

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