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ホリー・ガーデンは余分時間物語

私の思想は江國香織さんの思想で染まっていった

彼女の作品を読み
その感覚や思考に憧れてきたからである

27年の時を得て
今だ私の本棚にあるのが
ホリー・ガーデン

その書籍の帯にあった
あとがきの一部がすごく好き

それはたとえば誰かのことを知りたいと思ったら、
その人の名前とか年齢とか職業とかではなく、
その人が朝なにを食べるのか、とか
どこの歯磨きを使っているのか、とか
子供のころ理科の社会とどっちがどくいだったのか、とか
喫茶店で紅茶を注文することと
コーヒーを注文することとどちらが多いのか、とか
そんなことばかり興味をもってしまうということです。

余分なこと、無駄なこと、役に立たないこと。
そうゆうものばかりでできている小説が書きたかった。
余分な時間ほど美しい時間はないと思っています。
そうして、これはたくさんの余分な時間を共有してきた
二人の物語です。
二人と二人をめぐる人々の、日々の余分の物語。

新潮社 ホリー・ガーデン 江國香織 あとかぎより

私は好きな人ができたら
その余分な質問をたくさんしたなと

子供のころ何色の長靴だった?とか
アジフライは醤油?ソース?とか

どうでもいい記憶って一番心がつながりやすいなって。
年収とか学歴とかのパーソナルデータは
必要だけれど浅いレベルだなって思いますね


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