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メタルマクベス disc 3

disc 1 は、熟年夫婦の最後の賭け

disc 2 は、イキったガキ夫婦の暴走

では、disc 3を一言で表現するなら、で詰まってしまった。年齢設定的には、disc 1,2 のちょうど中間くらい。社会ステイタスも、真ん中くらい。適度な成り上がり感もある。強いて言うなら、大きすぎる夢を見てしまった小市民夫婦、なんだけど、それだとイマイチ他との区別が伝わらない。

浦井健治ランダムスターは、とても優しい旦那様。橋下さとしさん、マツーヤー以上に、愛妻家感が溢れてる。生まれ変わったら、町のパン屋さんくらいの平穏な暮らしが似合いそう。だからラストの「殺しが好きなんだ」が、本心には思えなかった。でももう、敬愛する王様もいない、この世で一番愛する妻もいない、友人も去った。自業自得の孤独な状態では、もう、そう言うしか無かったんだろうな。この悲壮感は、内野聖陽ランディマクベス含め、歴代のランディには無かった気がする。

ウラケンマクベス、自分を最優先に行動したことなど、一切無かったんだろうな。常に王様のために戦い、最後は奥さんのために殺めた。その二人がいなくなってしまったら、何のために生きればいいのか分からなくなり、益々ベビメタ魔女3姉妹の操り人形になってしまう。あらやだ、書いてて可哀想になってきた。

長澤まさみちゃん夫人。すごかった。(ボキャ貧)Disc 2の大原櫻子サクちゃんも度肝抜かれたけど、今回それが上書きされた。この役限定で言うなら、ハマメグちゃんよりハマってる。すらりとした長い足に、ボンデージ衣装がお似合いの姉さん女房に、「本当に欲しかったのは、今更だけど、これ(王冠)じゃなかった」なんて歌われたら、もうぞわぞわです。ここの絶望感は、3枚のdiscの中で一番深かった。リアルな絶望感から、じわりじわりと進行する狂気。サクちゃんはマジで狂っていったけれど、まさみちゃんは、絶望がどんどん深くなる感じだった。だから尚更、哀れだったし、その悲壮感の中でのキャラメルの歌が際立った。

キャラメルの歌も、3枚の中で一番良かった。ウラケンの優しさが炸裂していた。

大好きじゅんさんエクスプローラーについても一言。

ランディが王様殺しの犯人じゃないか、と疑うエクスプローラーの、1幕終わりの視線。これ、変更だよね?変更なはず。秀逸————!親友が王様殺しかも知れない。しかもそれは一緒に聞いた、魔女さんらの言葉に踊らされての行為。ってことは、次は俺やんけ、のフラグの立ち方が、とても良かった。モヒカンだから、横顔だけで見る絵作りも際立ったのかもしれない。

昨日のじゅんさんは、出だしから珍しくカミカミで、途中で何度もランディにアドリブで「噛んでごめん」を連呼していた。それをうけてのウラケンの苦笑っぷりがたまらない。言うだけに飽き足らず、最後はウラケンの鼻に指をつっこむじゅんさん。シャルル王子の鼻に指!!!ww 笑えた。

Disc 1,2,3 を通して見て、あれこれやはり采配の効いたキャスティングだったのだなあ、と改めて思う。各登場人物で一番好きだったのは誰だろう、と考えると、

グレコ夫妻(浅利陽介さんと高田聖子さん)、レスポール王(木場勝己さん)、ジュニアは(原嘉孝さん)、disc 2が好き。

ランダムスターは、ヘビメタ感が一番あったのは、disc 1橋本さとしさん。ヘドバンが一番板についていた。ポップ感のある歌だと、disc 3浦井健治さん。シーン毎にとりかへばやをして欲しい。

ランダムスター夫人枠が、私的一番の激戦区なのだが、想定外ポイントが高いので、長澤まさみちゃんかも知れない。キャスト発表時からの私内大どんでん返し。それくらい凄かった。

エクスプローラーは、橋本じゅんさん。

パール王は、粟根まことさん。

これにて、わたしの約2年に及ぶ豊洲へのお百度参りは終了です。その間、未使用チケットしおり事件を含め、多くの学びがありました。くっくー。大雪警報でゆりかもめが止まっても、めげずにひたすら通いました。ご一緒してくださった皆様、まことにありがとうございました。

まずはこれにて妄想終了。

追伸:

Disc 3は、キャラメル夫婦の罪と罰、かなあ…


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