【矜持とは】 劇団☆新感線 ゲキシネ「蒼の乱」
早乙女兄弟の殺陣をおかわりする術はないものかとホームページを観ていたら、なんと「蒼の乱」がゲキシネで!
しかも場所は、109 シネマズプレミアム!
そう、坂本龍一が音響監修をした映画館である。
この映画館、なんと普通の2D映画ですら4500円するプレミアームな映画館である。それならDolby Atmosとか、IMAX2回行くわ… と思っていたのだが、ゲキシネで4500円ならほぼ定価。それで音響も椅子も全てがプレミアムになるのなら、行かない理由は何もない。
そんなわけで、行ってきた。(いそいそ)
この角度で歌舞伎町のゴジラを見ることは、なかなか無くない?
見る前はテンション上がりまくりでしたが、久しぶりに見た本編は、涙なしでは見られませんでした。
将門の… 周りの言葉にすぐに騙され、左右されてしまう姿は、自分ととても重なるところがあるのです。ちょっと考えれば分かるじゃん!って後から死ぬほど後悔する。でも、その間違いも認め、最後に自分の生き様に戻った将門の晴れやかな死に様に、涙腺が崩壊しました。
以下、当時の感想を一部引用。
守るために流した血が、蒼い大地を真っ赤に染める。守っていたのは、何なのか。「大地と共に生きる」ただそれだけのはずだったのに、いつの間にやら目の前の勝利やら武士の誇り、男としての矜持にすり替わっている。
理由も陣営も二転三転する中で、事態は刻一刻と終わりへと突き進む。
血にまみれた両腕を空へと掲げ、豊作の祈りを捧げる。一陣の風が吹き、その思いを空へと託す。海の蒼と大地の蒼は、涙も骨も、全てをその波間に飲み込んでくれる。
「将門小次郎」は周りの言葉にくるくると惑わされて右往左往するけれど、彼を取り巻く人間(と幽霊)は決してぶれない。人種も出自も性別も乗り越え、自らの信念を貫いていく。
真っ白な将門は、全ての色に影響され、時に翻弄されながらも無我夢中で波間に道を切り開こうとする。後悔し、悪夢に苛まれながらも、愛する人を守るため、いっそ清々しいほどにその命を捧げて逝く。
早乙女太一くんが… 美しい。ひらりひらりと華麗に舞い、確実に獲物をしとめていく。後ろを観ている場面でも、その背中が全てを語る。横顔すら見えなくても、目線を感じる。その華麗さと、将門の質実剛健な力技の対比も生きる。「将門小次郎」が武蔵で、帳の夜叉丸が小次郎という敢えての逆転も面白い。
友貴くん、当時は全く認識できていなくてごめん。でももう忘れないよ!
蒼は水。蒼は空。蒼は大地。真の蒼は、命を育む要素の全てが含まれているのかもしれない。
そして影の立役者は、馬!うまーい!うますぎーーー!
ゲキシネ見るなら、次も絶対ここで観よう。椅子も凄くふかふかなんだ!!!リクライニングまでするからね!
明日も良い日に。