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【偽りの自分とは】 劇団四季 「アラジン」

やっぱりハッピーエンドじゃなくちゃね。

人生、ハッピーエンドばかりではない。むしろ、ハッピーでない時の方が多い。少なくとも、そう感じられることは、稀ではない。

何かに縛られていたり、囚われたりしていると感じることも、多い。それは社会的なルールだったり、ジェンダー問題だったり、しがらみだったりする。コロナ禍でのロックダウンだって、つい先日のことだ。あの時にも、世界は皆、それぞれが何かに囚われていた。

そして、各々の境遇がもたらす制約の中で、人は間違える。小さな嘘をついてしまう。自分をよく見せるために。もっと違う生活を目指すために。でも結局、自分がついた嘘によって、むしろ自分が傷ついてしまう。更に酷い事には、自分についた傷を隠す為に、親友を傷つけてしまったりする。

大切なのは、中身なんだ。

ただ自分でいればいい。そんなことは分かってる。言葉にするとこんなに簡単なことが、どうしてこんなに難しいんだろう。

大人になっても、全然慣れることなんて、できやしない。

それでも、ただ自分でいることにチャレンジする価値はある。自分に素直に生きることの先には、ハッピーエンドが待っている。だって、人は幸せになるために、きっと生まれてきたのだから。

そんなことを改めて思わせてくれる作品。

君はいつだって、僕の王子様だ。

王子とは、何も社会的ステータスには限らない。

色彩がとても鮮やかで、舞台上の全てがアートだった。人も、セットも、照明も、音楽も。

全てが軽妙で、ユーモアに溢れていた。ラスト、ジーニーがスーツケースを愛おしげに撫でる姿に涙腺が緩む。人は、根源的に自由を求めるのだ。「自由」の形は色々だけれど。

元気が足りなくなったら、アグラバーへ行こう。

明日も良い日に。


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