泥棒猫
泥棒猫です。
今日はデート。繁華街近くの真新しいビジネスホテルのダブルの部屋を私の名前で取り、そこで落ち合うことに。
先にチェックインして部屋に入ったところで彼から近くのファミマに着いたと着信。
一度ファミマまで行き、サッとカードキーを1枚渡す。ビジネスホテルのエレベーターは大抵キーがないと上がれない。別々にファミマを出て、先に部屋に入った彼と五分ほど時間を置いて部屋に向かう。
途中、タクシーに乗り込む二軍落ちした外国人野球選手とその家族を見かけたり、リーマンの団体、女子会に向かうおしゃれ番長的なお勤め女子たち、たくさんの人とすれ違う。
その中に、彼の奥さんがつけて来てやしないか、様子を伺いながら。
帰りも同じく先に彼が帰り、私がチェックアウトして(キーを箱に返すだけ)家へと帰る。
お互い、好きだからどうしょうもない。奥さんにバレてて、誰がどう見てももうしばらく会わないほうがいいのにまた危険を侵してまで会ってしまう。
でも必ず家に帰る。一緒に眠ることはできない。私は彼の一部だけを盗む、泥棒猫だから。
…と、卑屈に書いてみた。本心かと言われると何故かしっくりこない。
泥棒猫なのに。
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